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東京大学史料編纂所

Historiographical Institute, The University of Tokyo
  • 第3部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


所長
本郷 恵子
Hongo, Keiko
キーワード
歴史学、日本史、歴史情報学、文献研究、文化財、史料学
住所
〒113-0033
東京都文京区本郷7-3-1

東京大学史料編纂所は、古代から明治維新にいたる前近代の日本史史料を研究する研究所です。国内外に所在する史料の調査・収集・研究にもとづき、1901年以来、『大日本史料』『大日本古文書』など1200冊に迫る基幹史料集を編纂・刊行しています。研究所の淵源は、江戸時代の和学講談所にまでさかのぼります。同所の事業を継承し、1869年に明治政府の修史事業が始まります。1888年には帝国大学に移管され、日本史史料の編纂と研究というスタイルが整い、今日にいたります。1980年代からはコンピュータ導入を推進し、現在では世界最大規模の日本史研究資源をサービスしており、研究の成果を各種データベースから発信しています。2010年からは「日本史史料の研究資源化に関する研究拠点」として、国内外の研究者との共同研究を進めています。

令和4年度の研究活動内容及び成果


史料研究・編纂を基盤とした多様な研究成果の発信
  • 国内外の史料調査・研究にもとづき、『大日本史料』『大日本近世史料』『大日本古文書』『大日本古記録』『日本関係海外史料』などの基幹史料集を刊行しました。
  • 天皇家・公家文庫プロジェクト、維新史料研究国際ハブ拠点形成プロジェクトなどの大型プロジェクト研究を着実に進捗させました。
  • 維新史料研究国際ハブ拠点形成プロジェクトでは、幕末維新期の政治史年表データベースである維新史料綱要データベースの英訳を進めており、一部を「維新史料綱要データベース」英語版として公開しました。
  • 本所所蔵『言継卿記(ときつぐきょうき)』35冊が重要文化財に指定されました。『言継卿記』は戦国時代の貴族山科言継(1507~1579)の日記で、大永7年(1527)から天正4年(1576)のうちの40年分が自筆原本35冊によって伝わります。この日記によって、戦国時代の朝廷や室町幕府の状況、上洛した織田信長の動静、さらには社会・経済・文化の諸相を知ることができます。また言継が駿河に下向していた時期に書かれたものを除き、ほぼ全紙に紙背文書が存在し、多様な人びとの手になる文書が2,800通以上残っています。
「言継卿記」第1冊 大永7年記(巻首):現存する日記の最初の部分。記主の言継はこの時21歳。

「言継卿記」第1冊 大永7年記(巻首):現存する日記の最初の部分。記主の言継はこの時21歳。

社会との連携


他機関と連携した史料画像のデジタル公開

日本学術振興会「人文学・社会科学データインフラストラクチャー構築推進事業」の人文学拠点として、他機関と連携した史料画像のWEB公開を推進しました。2022年度に公開したおもな史料群は下記のとおりです。

  • 金沢文庫(神奈川県)文書(国宝 1024点)
  • 海の見える杜美術館(広島県)所蔵 岩倉具視関係史料(4165件)
  • 松尾大社(京都府)所蔵史料(4692点)
「京都府松尾大社と東京大学史料編纂所の連携による史料画像のWEB公開」記者発表の様子

「京都府松尾大社と東京大学史料編纂所の連携による史料画像のWEB公開」記者発表の様子

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