本センターは、東北アジア(東アジア及び北アジア並びに日本をいう)地域に関する地域研究を学際的及び総合的に行うことを目的として掲げる、人文社会科学と自然科学による学際研究施設である。20 世紀大国比較史、越境環境汚染と移民といった人文社会科学的課題から、北極圏の気候変動とアジア世界、人類の寒冷環境適応と生物地質史といった文理融合的課題の研究を推進している。特に人類史を視野に入れた地域研究は、これまでの我が国では試みがなく、新しい展望を開拓している。またまた東日本大震災を経験した大学として、災害対応の応用実践的な地域研究にも力を入れている。以上の研究を通し、東北アジアという地域理解の枠組みを確立し、普及させることが、本センターのミッションである。
①地球史、生命史、人類史を融合する最先端研究:地殻と大陸の形成過程推定による、地球の進化史の解明と、そうした変化が及ぼす生物相の進化、さらに他の生命と進化のベクトルを違えた人類のテクノロジーの開発過程を解明した。
②災害とコロナ禍への文理連携による実践研究:地震災害、火山災害、戦災など災害のリスク評価と観測技術の開発、社会実装を行った。コロナ禍・災害下の人々の意識、行動の変化を解明し、災害後のケアや、地域産業、社会と文化の復興に重要な点を明らかにし提言した。
③気候変動と環境問題にかかわる国際共同研究:温温暖化に対する社会的な問題と環境政策立案を行い、持続可能な資源管理技術が社会に受け入れられるために必要な組織形成のプロセスを解明した。
④大国政治と地域理解の研究推進:旧ソ連の国際環境の悪化と国家的な危機への対応、内政への影響を解明し、旧ソ連の独裁体制と軍事戦略の本質を明らかにした。この成果に基づきウクライナ問題の背景理解と今後の予測を行い、社会発信と提言を行った。
震災復興や災害対策で地域と連携し、市への技術の提供による災害の事前予測や、諸活動を通し市民の災害の危険の理解や予防意識向上に貢献した。国内外の人文系研究者が有する様々な文献、画像、文化財、歴史資料、標本などの学術資料をデジタル化してアーカイブに格納し、コレクションとして社会が自由に閲覧、利用できるシステムを構築した。これを利用し仙台城の利用実態に関する復元的研究を市民に情報発信した。エネルギー問題の情報発信プラットフォームを構築して国際情報発信のベースを設立し、研究者、政策立案者、一般市民向けに今後のロードマップを作成した。
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