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東京大学生産技術研究所

Institute of Industrial Science, The University of Tokyo
  • 第1部会

研究所・センターの概要


所長
年吉 洋
Toshiyoshi, Hiroshi
キーワード
工学全般(基礎系、機械・生体系、情報・エレクトロニクス系、 物質・環境系、人間・社会系)、産学連携、国際連携、地域連携
住所
〒153-8505
東京都目黒区駒場4-6-1

東京大学生産技術研究所(略称、生研)は、1949年に設置された国内最大規模の大学附置研究所です。現在は、およそ120の研究室を擁し、5研究部門、1客員部門、4寄付研究部門、5社会連携研究部門、大規模実験高度解析推進基盤、価値創造デザイン推進基盤、14センターにより構成されており、約400名の教職員、約900名の大学院学生・ポスドクを含め、総勢1,300名以上が、教育研究活動に従事しています。工学のほぼ全領域を包含する総合工学研究所また世界的中核研究所として、先端的な工学知を創造・発信するとともに、社会における様々な課題の解決や産業の創成に貢献し、数多くの分野融合かつ国際的な活動を組織的に展開してきました。これからも先端的な学術の創成と実践的な人材の育成を両輪として、広く国内外のパートナーと連携して工学の実践知を共創することを通じて、社会の活力創出に貢献して参ります。

令和5年度の研究活動内容及び成果


生研の最近の大きな研究成果としては、以下が挙げられます。

  1. 物理現象の基本原理の解明および新たな基盤技術開発に向けた基礎研究
    【成果例】新発見:ファンデルワールス層状準結晶の超伝導――第3の固体「準結晶」の超伝導発現機構の解明に糸口――
  1. マイクロ・ナノデバイスの研究とその社会革新への展開
    【成果例】誘電体の熱励起表面波の分光測定に成功――パワー半導体素子の最適設計に期待――
  1. フロンティアを切り拓くバイオと工学の融合研究
    【成果例】痛みなく皮膚に文字や数字を表示させ、簡便に個体を識別――自由自在な文字パターンを生成できるマイクロニードルパッチを開発――
  1. 利便性向上とコスト削減を両立する最先端IT の研究
    【成果例】人のように一人称視点から実世界を理解する AI の実現に向けて――大規模一人称視点・外部視点映像データセットEgo Exo4D を公開――
  1. 素材・プロセス開発によるイノベーション研究
    【成果例】約7000 種類の化合物の安定性を単純な数式で表現――電池材料や超伝導体の探索の高速化に繋がる新しい法則を発見――
  1. 先進的ものづくりと価値創造デザイン研究
    【成果例】新しいエコシステム創生プロジェクト「Coral Rescue」がWIRED Creative Hack Award 2023でグランプリを受賞
  1. 持続可能な社会に資するスマートかつ強靭な都市の研究
    【成果例】充電の心配なく電気自動車で日本中を旅行できるモビリティ社会像を提示――高速道路上における走行中ワイヤレス給電の最適配置と経済性を検証――
  1. 地球規模での資源・環境問題とSDGs への貢献
    【成果例】将来の広域洪水ハザードマップを開発・一般公開――気候モデルのバイアスを適切に補正し、高精度に浸水深分布を推定

社会との連携


「モノの学術」から、「コトの学術」への転換を牽引

従来の工学研究は、普遍的技術の創出を通して文明の進化と発展に貢献し、国家の経済力を高めるための手段でした。生研ではこれに加え、無二の価値創出を通して文化の涵養と洗練に貢献し、人類のwell-being(幸福)を追求することこそ「もしかする未来の工学」であると捉え、その牽引に努めています。

学内他部局と連携した、産学連携の実践

学内他部局と連携して、産業界との包括連携研究を実施しています。一例として、エネルギー・食糧セキュリティーなどの社会課題に貢献する研究を開始しました。また、学内の複数部局が横断的に連携する機構内に、新たに社会連携研究部門「データインフォームド都市・交通学」を設置し、実環境データに基づく知識体系の構築と持続可能な都市・交通の実現を目指しています。

科学と芸術が近くにある環境の実現

駒場Ⅱキャンパス内で定期的に、第一線で活躍する演奏家を招聘して音楽祭を開催し、異分野の研究者や芸術家、実務家等との交流の場としています。研究者の感性を育みつつ本質的、普遍的な価値を追求しています。

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