定量生命科学研究所(定量研)は、物理量により、あらゆる生命動態を記述できるような先端的研究をめざすことを目的として設置された。オープンサイエンスをキーワードに透明性の高い環境の中で縦横無尽に優れた研究が展開できるよう、万全のサポート体制を敷き、ミッションを明確化した2つの研究分野と2つのセンターから構成されている。構造生物学、ゲノム学、生命情報学を中心に、定量性を徹底的に重視した方法論の開発と、それらの方法論に基づいた新しい生命科学研究を目指している。さらに、最先端の研究成果を社会に還元すべく、創薬をはじめとした応用研究、企業とのオープンラボも運営している。理学、薬学、医学、農学、新領域、総合文化、工学の7研究科から大学院生を受け入れ、国際共同研究も活発である。定量研シンポジウムやサイエンスカフェなどを通じ、成果、技術の発信や教育にも積極的に取り組んでいる。
創設以来、若手の研究者の育成と国際化に最も力を入れてきている。ほぼ毎年、卓越研究員制度を利用した若手研究者の採用を継続している。また、欧州の研究所との連携協定を通じた国際共同研究の推進と国際ネットワークの中での若手育成に力を入れている。近年ではイタリアの分子腫瘍学財団研究所(IFOM ETS – The AIRC Institute of Molecular Oncology: IFOM)およびスウェーデンのカロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)との連携を強化し、異分野融合型共同研究、ビッグデータの可視化をテーマにした博士課程向けコースの実施、共創ラボの運営等に力を入れている。
企業との連携も盛んであり、特に株式会社エビデントとは密に研究交流を継続している。株式会社エビデントは既に研究所内にオープンラボを設置し、最新の設備を所内外の研究者に提供する拠点としており、最新設備を用いたセミナーやワークショップを共催するなど連携も活発である。国内外の大学との連携は活発であり、現在までに10名の連携教員を所外から迎え、全員が当研究所の研究、教育に参画している。また、国立情報学研究所とも論文データアーカイブシステムを共同開発し、我が国の研究の公正性、安全性を担保する仕組みづくりに貢献している。社会的にも基礎研究の重要性を理解する機会を増やすため、各研究者の背景について分かりやすく社会にアピールする動画の配信を予定している。現在、所内に見学コースを設置し、最新鋭の設備備品や最先端の成果をアピールする場を設けることを計画している。
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