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広島大学半導体産業技術研究所

Research Institute for Semiconductor Engineering
  • 第1部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


所長
寺本 章伸
Teramoto, Akinobu
キーワード
ナノデバイス、半導体生産方式、集積回路、バイオ融合、ビックデータサイエンス
住所
〒739-8527
広島県東広島市鏡山一丁目4-2
国内外の半導体産業・サプライチェーンを支える研究・人材育成機関を目指して

本研究所は、1986年に設立された「集積化システム研究センター」を前身として、35年以上にわたって最先端の半導体研究開発を行う国内センターとしての役割を担ってきました。また、2016年からは東京医科歯科大学生体材料工学研究所、東京工業大学未来産業技術研究所及び静岡大学電子工学研究所とネットワーク型の共同利用・共同研究拠点「生体医歯工学共同研究拠点」として活動してきました。
近年、半導体分野の研究力向上・人材育成強化・産学連携強化が強く求められているため、2024年4月に本研究所を「ナノデバイス研究所」から「半導体産業技術研究所」に改組し、国内外の半導体産業・サプライチェーンを支える研究・人材育成機関を目指して、半導体デバイス・集積回路技術の研究・開発並びにバイオ・医療技術との融合研究を推進するとともに、産学連携活動を積極的に行い半導体デバイスによる新しい学術融合領域を開拓、半導体産業に関係する研究開発と人材育成に取り組んでいます。

令和5年度の研究活動内容及び成果


〇ヒト肝細胞キメラマウスの品質管理のための深層学習を用いた品質のグレード分類

本研究では、新薬開発に使用されるヒト肝細胞キメラマウスの品質管理のために、深層学習を用いた品質のグレード分類を行っています。ヒト肝細胞の顕微鏡画像を識別器に入れて、各エリアの品質のグレードを判定できるようにしました。画像の大きな部分に対してはグレードが付けられていますが、小さなエリアでは異なるグレードが見られ、また、4つのグレードの画像数に偏りがあるという課題を、深層学習を用いた画像処理で解決しました。(図1)

〇大腸NBI内視鏡における画像診断支援のための病変識別システムの開発

大腸拡大内視鏡画像データをもとに、AIを用いて病変の進行度を定量化し、医師の診断をサポートするシステムを開発しています。内視鏡画像の広島大学所見分類に対して、病理組織学診断結果と約90%以上、内視鏡専門医師の診断結果と約90%以上の一致を達成しました。FPGA上にシステムを実装し、FHD(1920×1080画素)画像のリアルタイム(30fps)での16領域同時認識を実現しました。(図2)

図1:ヒト肝細胞キメラマウスの品質管理のための深層学習を用いたグレード分類

図1:ヒト肝細胞キメラマウスの品質管理のための深層学習を用いたグレード分類

図2:大腸NBI内視鏡における画像診断支援のための病変識別システム

図2:大腸NBI内視鏡における画像診断支援のための病変識別システム

社会との連携


せとうち半導体コンソーシアムを通じての産学連携の強化

2023年3月に本研究所が中核となって産学連携組織「せとうち半導体共創コンソーシアム」(現在は「せとうち半導体コンソーシアム」に改称。)を設立しました。
コンソーシアムは、2024年5月現在、27団体(企業22社、2大学、2自治体、1国の機関)から構成され、本研究所を活動拠点として、我が国の半導体産業の再興とさらなる発展に貢献するため、先端エレクトロニクス研究(新素材・新デバイスの研究・開発、スマートファブに向けての研究・開発)の推進と半導体関連産業全体の次代を担う高度専門人材の育成事業(CMOSアドバンスドコース、CMOS実践プログラム)に取り組んでいます。

CMOSアドバンスドコースの開催

CMOSアドバンスドコースの開催

 

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