未来材料・システム研究所は、環境調和型で持続発展可能な省エネルギー・創エネルギーのための材料とシステム研究拠点として、エネルギーの生成・変換・貯蔵・伝送・消費の超高効率化に資する技術の創出に向けた研究を実施しています。未来エレクトロニクス集積研究センターでは、窒化ガリウム等のポストシリコン材料を用いたデバイスに代表される先端的エレクトロニクス研究を推進し、未来のエレクトロニクス産業の基盤の創成を目指しています。高度計測技術実践センターでは、電子顕微鏡観察など先端的な計測技術の開発と人材育成を行っています。材料創製部門では、省エネルギー、創エネルギーおよび環境保全に貢献する新奇材料の研究に取り組んでいます。システム創成部門では、環境調和型のエネルギー変換システム、電力供給システム、輸送・交通システム、防災・減災システムなどのスマート化などの研究を実施しています。
■ 世界最高性能の日射遮蔽膜の開発に成功
長田 実教授らの研究グループは、高い近赤外反射性能をもつ新しい透明導電体ナノシート(Cs2.7W11O35−d)を発見し、これをガラス上にコートすることで、世界最高性能の近赤外反射率53%と遮熱効果を示す日射遮蔽膜(太陽熱カットフィルム)の開発に成功しました。
今後、建築物、自動車の冷房負荷削減、空調の省エネ化につながる重要な技術に発展するものと期待されます。
https://www.imass.nagoya-u.ac.jp/research/20230522_osada.html
■ ナノカプセルに閉じ込めた金ナノ粒子を使って 三次元構造を組み立てる新しい技術を開発
桒原真人准教授らの研究グループは、シリカ殻を持つナノカプセル内に閉じ込めた金ナノ粒子を用いて、ナノ物質による三次元構造を作り出す技術を新しく開発しました。
ナノ物質同士を組み立てることにより新たな物性の発現が期待され、その三次元構造が持つ特徴的な光学特性を利用することで、高感度のマルチカラーセンサーなどの技術開発に繋がることが期待されます。
https://www.imass.nagoya-u.ac.jp/research/20231027_kuwahara.html
■ 窒化アルミニウム(AlN)系ウルトラワイドバンドギャップ半導体 pn接合で理想的な特性を実現
須田 淳 教授、天野 浩 教授と旭化成株式会社らの研究グループは、次世代半導体材料として期待される窒化アルミニウム(AlN)系材料において、理想的な特性を示すpn接合を作製することに世界で初めて成功しました。
pn接合は半導体電子素子の根幹をなす基本構造であり、本成果は、AlN系電子デバイスの今後の発展の礎となるものです。
https://www.imass.nagoya-u.ac.jp/research/20231214_suda.html
■夏休み特別企画 理科実験教室「光のふしぎ」を開催し、光の足し算や引き算、光の三原則などについて、講義や簡単な実験を行いました。
https://www.cirfe.imass.nagoya-u.ac.jp/2023_science_event.html
■第3回エネルギーシステムシンポジウムを開催し、「 カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギーの最新動向と今後の展開」をテーマに、対面での講演会を行いました。
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