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鳥取大学乾燥地研究センター

Arid Land Research Center, Tottori University
  • 第2部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


センター長
山中 典和
Yamanaka, Norikazu
キーワード
乾燥地科学、砂漠化、干ばつ、ダスト、環境修復
住所
〒680-0001
鳥取県鳥取市浜坂1390

乾燥地研究センターは、乾燥地研究に組織的に取り組む我が国唯一の研究機関として、1990年に設立されました。本センターは、鳥取大学の研究施設であると同時に、国内外の大学・研究機関から研究者を迎えて乾燥地研究を行う「共同利用・共同研究拠点」でもあります。その目的は、乾燥地における砂漠化や干ばつなどの諸問題に対処し、乾燥地における人と自然の持続性の維持・向上に資する研究を中核的研究教育拠点として推進するとともに、国際学術ネットワークの形成による研究者コミュニティの拡大、さらには、乾燥地科学分野のデータベース構築による総合的研究の推進、若手研究者の人材育成を図ることにあります。

令和2年度の研究活動内容及び成果


乾燥地における安定した食糧生産のために-野生種遺伝子の活用

現在78億人の世界人口は30年後には約100億人になると予想され、この人口を支えるための食糧生産が必要です。しかし、温暖化のため世界各地で発生する高温、旱ばつ、洪水、そして国境を越えて大発生する病気や害虫が食糧生産の脅威となっています。また、農業のための真水や肥料資源の枯渇や、農業から排出される温室効果ガスや環境汚染物質も問題です。地球に負荷をかけず、変化する環境に適応でき、持続的に食糧生産を行う技術開発を進めることは、人類が直面する大きな課題です。この解決のためには様々な叡智を結集させることが必要です。私達はコムギの遺伝的改良(育種)の立場から、この課題解決のための研究を行っています。コムギはイネ、トウモロコシと共に世界最重要穀物です。サブサハラアフリカにおいてコムギの需要が急速に増えており、この地域の乾燥・高温環境に適応できるコムギ品種を作ることが求められています。私達は、コムギの多様性を拡大するために、野生種を交配し多数の系統を作りました。これを、スーダンの乾燥・高温圃場で栽培し、ストレスに対して強靱な系統を選抜しました。スーダンでのカウンターパートは1998年に鳥取大学と学術交流協定を結んだ農業研究機構で、これまでにも活発な国際共同研究が行われています。私達が開発した乾燥や高温に強い系統は、すでに、スーダンでの育種プログラムに組み入れられ、厳しい環境に適応できる品種の遺伝資源として使われています。一方で、ストレス耐性に関する遺伝子の同定や耐性の分子生理機構の解明は、乾燥地研究センターの高度な人工気象制御装置(デザートシミュレータ)や分析機器類を用いて進めています。この研究は、日本とアフリカ出身の多くの研究スタッフや大学院生によって、基礎と現場をつなぐことを意識しながら行われています。このように、乾燥地研究センターの国際共同研究は世界の乾燥地において展開されています。

社会との連携


地元企業との連携強化

鳥取再資源化研究所と共同し、同社が廃ガラスより作製する多孔質ガラスに保水効果があることを見いだし、実証実験をアフリカ諸国で行いました。この共同研究の結果は地元誌や書籍「2060 未来創造の白地図(技術評論社)」、内閣府が企画した記事「日本のイノベーションによる乾燥地での先端農業(Advancing Agriculture in Arid Areas With Japanese Innovation)」において紹介されました。

国際協力機構(JICA)との共催

JICAとの連携強化を行っており、乾燥地や開発途上国への国際貢献や人材育成の分野で協力しています。令和2年度には、鳥取県JICAデスクとの共同でパネル展「遊牧世界とみんなのグローバル目標SDGsでつながるパネル展」(鳥取 11月)を開催し、SDGs達成に向けた世界の課題や取り組み、モンゴルの遊牧世界とつながる鳥取大学の取り組みについて一般の方々に紹介しました。

 

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