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高知大学海洋コア総合研究センター

Center for Advanced Marine Core Research, Kochi University
  • 第1部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


センター長
徳山 英一
Tokuyama, Hidekazu
キーワード
国際深海科学掘削計画(IODP)、地球掘削科学、地球環境システム変動、海底資源学、海洋天然物化学
住所
〒783-8502
高知県南国市物部乙200

海洋コア総合研究センターは、海洋底や陸上で科学掘削により得られた試料(コア)の総合的な解析と保管を通し、地球規模の環境変動・地震発生メカニズム・海底下に広がる未知の生物圏などの解明を行うことを目的として、2003年4月に全国共同利用施設へ改組が行われました。当施設は、科学掘削コア試料の保管と共に、基礎研究から関連分野の応用研究まで一貫して行うことができるよう先端の科学計測機器と大型冷蔵保管庫を備えています。これら機器・設備は、国立研究開発法人海洋研究開発機構と共同運用体制のもと、全国の研究者や学生に公開され、共同利用研究が数多く採択・実施されています。2009年6月「地球掘削科学共同利用・共同研究拠点」に認定され、さらに、2016年1月に第2期(平成28年度~平成33年度)における「地球掘削科学共同利用・共同研究拠点」に引き続き認定を受けたことに伴い、地球掘削科学の発展を望む研究者等の要望に応えるべく、本センターの設備・機器を活用した共同利用・共同研究を行い、我が国主導の地球掘削科学やその関連分野の拠点化・推進を図っています。

平成28年度の研究活動内容及び成果


1) 国際深海科学掘削計画(IODP)を中心とする国際水準の共同利用・共同研究の推進。

  • 期末評価において、コメントされていた女性教員や外国人を積極的に登用するため、女性教員2人(内外国人1人)を採用し、人的体制の整備及び共同利用・共同研究拠点の機能強化を図った。
  • 平成28年度後期の共同利用・共同研究に係る課題研究を公募し、課題選定委員会を9月に開催し、27件を採択した。
    これにより、平成28年度の課題採択件数は、132件(平成28年度前期104件、随時1/後期27件)となり、過去最大の件数に上った。
  • 平成28年度共同利用・共同研究成果報告会を開催した。計50件(ポスター発表28件、口頭発表22件)の研究成果報告が行われた。
  • 海洋研究開発機構高知コア研究所と共同でKCCセミナーを10回実施した。
  • J-DESCおよび海洋研究開発機構との共催により、以下のセミナーを実施した。
    「コアスクール古地磁気コース2016」を開催し、国内から12名の学生・院生の参加があった。(8)
    J-DESCコアスクール・コア同位体分析コース2017」を開催し、8名(うち、韓国から2名)の学生・院生の参加があった。(3)
    J-DESCコアスクール・コア解析基礎コース2017」を開催し、16名(うち、韓国から3名)の若手研究者・学生・院生の参加があった。(3)
  • IODP研究の一層の推進を図るため、IODP関連研究課題に対する旅費・滞在費などを支援する「IODP特別支援」制度を構築した。平成29年度からIODP特別支援枠に採択された研究課題について、支援を開始する。

2) 将来のIODP掘削研究の実現を目指す新たな掘削提案書の作成。

  • 南大洋における長尺コア採取の提案書を検討するワークショップを開催した。提案書はその後採択され、平成29年度にフランス船での調査航海が計画された。
  • 九州パラオ海嶺における事前調査航海(白鳳丸KH-16-6)を実施し、掘削候補地点の基礎データを集積した。
  • 北西太平洋における古海洋変動ワークショップを主催し、IODP掘削プロポーザルの作成に向けた準備を開始した。
  • 南大洋における掘削研究プロポーザルをIODPに提出した。

○海底鉱物・エネルギー資源及び地球生命科学に関する研究などの基礎研究の推進。

  • 海底鉱物・エネルギー資源及び地球生命科学に関する研究課題を主体的に推進するため、卓越研究員を含む新たに3名の教員を採用し、研究推進体制の構築を図った。
  • 4次元統合黒潮圏資源学の創成—総合的海洋資源管理新時代の幕開け−(H28-32年度)が採択され、黒潮圏に関連した海底鉱物・エネルギー資源及び地球生命科学の基礎研究を開始した。
  • 27年度に採択された「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)次世代海洋資源調査技術既存事業の充実に向けた取組み」を推進している。
  • 本センター教員が参加している研究グループが、Scientific Reportsに共著で「21500万年前の巨大隕石衝突による海洋生物絶滅の証拠を発見」の研究成果を7月に発表した。
  • センター専任教員を責任著者とする、北西太平洋に分布するマンガンクラストの形成モデルに関する査読付き英語論文(海底鉱物資源の基礎研究に関連)7月にOre Geology Review誌に受理された。
  • センター専任教員がアイスランド大学を訪問し、古地球磁場変動に関わる国際共同研究を開始した。
  • 共同利用・共同研究に関わる研究集会の一環として、コアセンターにて「第48回地磁気・古地磁気・岩石磁気夏の学校」を主催し、国内外から35名の研究者の参加があり、研究交流が行われた。
  • 国際ワークショップ「2017 Kochi International Workshop on paleo-, rock and environmental magnetism」を開催した。国内及びオーストラリア・韓国・ノルウェー・ロシア・中国から約25名が参加し研究交流が行われた。
  • 海底鉱物・エネルギー資源及び地球生命科学などの基礎研究に関する多様な研究論文等の業績が発表された。
  • 国際シンポジウムPrecambrian World 2017(福岡)を共催し、太古代から現代までの地質現象に関する研究を推進した。

○高知県室戸沖における地下生命圏の解明を目指した掘削研究体制の整備。

  • 室戸沖IODP掘削(370次研究航海)にセンター兼任教員1名が乗船研究者として参加するとともに、船上古地磁気学者と連携して陸上から掘削研究を支援する体制を構築した。
  • JAMSTECとの共同研究である高知県室戸沖における地下生命圏の解明を目指したIODP掘削研究に本学教員も参加した。今後、共同研究が推進され、地下生命圏の解明の成果が期待できる。

3) 海外研究者への分析支援,コア試料の分析技術に関わるトレーニングプログラムの開発。

  • 韓国、インドネシア等から若手研究者がセンターの短期研究員として滞在し、センター所有の機器のオペレーションから分析までを研修した。

○大学及び研究機関との連携強化を図る。

  • 平成284月から新たに大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所と地球掘削科学及び極域科学分野の研究の発展に関する連携・協力に関する協定を締結した。
  • 釜山大学、韓国海洋科学技術院(KIOST)との連携協定の締結向けて協議を開始した。

4)先端研究基盤共用促進事業に採択(平成2861日~)され、高知コアセンターを共同運営する本学と海洋研究開発機構が保有する様々な分析機器を、教育・研究機関や一般企業の方が随時利用できる分析機器の利用システムとして高知コアセンター分析装置群共用システムを構築した。

5)卓越研究員事業に採択され、平成28111日から本センターの卓越研究員として特任助教1名を雇用し、当該ポストの研究課題である「新海洋資源学」の創設を推進する体制を構築した。今後は、熱水鉱床、マンガンノジュール・マンガンクラスト、レアアース泥、メタンハイドレートなどの海底鉱物・エネルギー資源に係る研究・開発の推進が期待される。

コアスクール

コアスクール

社会との連携


○アウトリーチ及び人材育成活動

1)見学など一般向き活動

  • センター施設見学:平成28年度では、37件(延べ計950名)の見学を受け入れた。。
  • 高円宮妃殿下視察(平成28102日):妃殿下の来訪に際し、KCCの教職員・研究員らが各施設で研究の取り組みなどを説明した。
  • KCC講演会(平成281015日):高知市かるぽーとにて、講演会を開催した。本年度は、地球深部探査船「ちきゅう」が11月に高知へ入港し、一般公開を行うことが予定されていたため、高知県および高知市の共催として通常より大規模な講演会を企画した。講演は2部構成とし、高知にとって関心の高い地震に関連する講演を高知大学・JAMSTECから1件ずつ、そして「ちきゅう」に乗船中の研究チームとの中継による研究や船内生活の紹介などを行った。1055名の来場者を迎え、大盛況であった。
  • 1日公開(平成28113日):高知大学物部キャンパス1日公開にあわせ、本センターの1日公開を行った。毎年好評の企画だけでなく、大学・JAMSTEC双方から新規の企画も出て、約2000名の来場者を迎えた。

2)教育・人材育成関連の活動

  • スーパーサイエンスハイスクール(SSH):大阪府立豊中高校(18名:平成28727日)、高知県立高知小津高校(28名)の受け入れを行った。
  • 中学生の職場体験実習:本年度初めての試みとして、高知市立義務教育学校土佐山学舎から中学生(1名)を受け入れた。
  • さくらサイエンスプラン:科学技術振興機構の同プランの一環として、高知大学に来訪したアジア圏からの学生・若手研究者らをセンターに迎え、施設案内や海洋環境などに関する講義を行った。

一日公開

一日公開

KCC講演会

KCC講演会

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