【地球掘削科学共同利用・共同研究拠点の活動】
- 全国の関連研究者から応募のあった共同利用・共同研究課題137件を採択し,新型コロナ禍でも共同利用・共同研究を開始することができました。また,採択課題のうち1件のIODP/ICDP特別支援枠が採択され,IODP/ICDP研究支援を実施しました。
- 2月28日~3月1日に「令和3年度共同利用・共同研究成果発表会」を完全オンラインで開催し、36件の口頭講演が行われ,約90名の参加登録者に研究成果が発信されました。また,学生による18件の口頭発表を対象に審査を行い,1件を学生最優秀発表賞,2件を学生優秀発表賞として顕彰しました。
- 令和4年度以降の共共拠点の構想について,課題選定委員会からの意見を踏まえ,従来の共同利用・共同研究の募集や審査の枠組みを見直し,新たな枠組みにより次年度の公募を行いました。
【国際共同研究】
新型コロナ禍で海外との往来ができない状況ではあるが,以下のように精力的に活動を展開しています。
- コロンビア大学と正式に共同研究を開始しました。
- 令和3年度日本学術振興会外国人研究者招へい事業で,外国人招へい研究者1件が採択されました。
- 「ちきゅう」を用いた表層科学掘削プログラム(SCORE)に国際チームで提案していた計画書が採択され,Chikyu SCORE Exp.913として実施され,四国沖において計300mの掘削コアの採取に成功しました。
- テキサスA&M大学 IODP Expedition 391 (2021.11.30-2022.02.08)に海洋技術者として参加しました。
【JAMSTECとの連携】
「四国沖での「ちきゅう」掘削速報:スーパー間氷期の黒潮変動やタービダイト発生機構(洪水イベント,南海トラフ地震等)の解明のための連続地層の採取に成功」を高知大学、海洋研究開発機構、日本地球掘削コンソーシアムから共同プレスリリースを行いました。
【成果公表】
- エチオピア洪水玄武岩の古地磁気層序に関する国際共著論文Ahn et al.,2021aがGeophysical Journal Internationalの印刷版で出版されました。
- 韓国完新世堆積物の磁気特性に関する国際共著論文Ahn et eta., 2021bがFront.Earth Sci.に掲載されました。
- アフリカ地溝帯チムニーの国際共著論文がChemical Geologyに掲載されました。
- IODP Exp.370の四国海盆地球化学発達史に関する国際共著論文がGeochemistry,Geophysics,Geosystemsに掲載されました。
- マントル起源揮発性元素とチベット高原拡大に関する国際共著論文がNature Communicationsに掲載されました。
- 火山岩からの古地磁気強度絶対値推定の新基準に関する国際共著論文が Earth Planets Space 誌に掲載されました。
- IODP Exp.379の西南極氷床に関する国際共著論文がGeophysical Research Lettersに掲載されました。
- 磁性鉱物を用いた地質温度計に関する国際共著論文がMineralsに掲載されました。
- 海底堆積物中の広域テフラ層位を利用した古地磁気強度相対値の較正法に関する共著成果論文が Earth and Planetary Science Letters に掲載されました。
- 磁化率による火山噴火・堆積過程に関する国際共著論文がJournal of Volcanology and Geothermal Research電子版に掲載されました。
- 土佐湾の微小底生生物の殻に記録された過去の海水温に関する成果論文が「Frontiers in Earth Science」に掲載されました。
- ムール貝の貝殻に残された潮汐や津波の超高解像度解析結果に関する成果論文が英国科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。