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東北大学電子光理学研究センター

Research Center for Electron Photon Science, Tohoku University
  • 第1部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


センター長
濱 広幸
Hama, Hiroyuki
キーワード
ハドロン物理、原子核物理、不安定核物理、放射化学、ビーム物理学、高エネルギー電子加速器、電子光ビーム、RI製造
住所
〒982-0826
宮城県仙台市太白区三神峯1-2-1

本研究センターの前身である理学部附属原子核理学研究施設(核理研)は、大型電子加速器の学内共同利用施設として原子核理学および関連分野の研究を推進し、また研究者育成に資する目的をもって1966年に発足しました。2009年には独立部局として電子光理学研究センターに改組し、3つの研究部(核物理研究部、光量子反応研究部、ビーム物理研究部)が教育研究活動を展開しており、原子核物理、ハドロン物理のみならず放射性同位元素製造とその応用やコヒーレント光源開発などの電子加速器の様々な利用分野の研究を推進しています。また民間企業の出資による共同研究部門(凝縮系核反応研究部)が2014年に設置され、物質中での原子核反応の基礎研究と新エネルギー開発の可能性を探っています。2011年度からは共同利用・共同研究拠点(電子光理学研究拠点)として、国内外の研究者に電子・光子ビームを提供しています。

平成30年度の研究活動内容及び成果


多彩な電子光理学研究の展開

本センターの3研究部は他研究機関との連携による共同研究を推進しています。核物理研究部は大阪大学国際サブアトミック科学研究拠点との拠点間連携によってSPring-8のレーザー電子光ビームラインLEPS2におけるハドロン物理研究を進めており、メソンの崩壊で放出されるγ線を世界最高エネルギー分解能で検出する電磁カロリーメータBGO-eggを用いて着々と実験データを蓄積しています。センターにおける実験では、1.3GeV電子シンクロトロン(BSTリング)で生成した高エネルギーγ線を重水素に照射して得られた中性π中間子の崩壊データから6クォーク共鳴状態であるダイバリオンの存在を発見し、2017年に論文発表しました。光量子反応研究部は理化学研究所仁科加速器研究センターと連携してSCRITと呼ぶ新しいアイディアの電子散乱実験装置を開発しました。2016年には132Xeの電子散乱実験に成功し、現在は世界で初めての不安定短寿命核電子散乱実験を開始する準備を行っています。また、陽子半径の謎を解き明かす低エネルギー電子散乱実験を提案し、60MeV高強度電子リナックの整備とスペクトロメータやビーム輸送路の建設をほぼ完了し、実験がまもなく開始される予定です。ビーム物理研究部はタイ・チェンマイ大学プラズマビーム物理研究施設およびタイ国立電子コンピューター技術研究センターとコヒーレントテラヘルツ放射源の開発と応用の共同研究を進めています。センターの50MeV試験加速器(t-ACTS)を用いて80フェムト秒の超短パルス電子ビームの生成技術を確立し、3THzまでの超放射とよぶコヒーレントアンジュレータ放射の発生に成功しました。また、電子ビームによる核医学製剤の製造に関する研究を民間製薬企業との共同研究をいち早く開始し、商用電子加速器RI製造施設の可能性を明らかにしました。

完成間近の高分解能低エネルギー電子散乱ビームライン(ULQ2)

完成間近の高分解能低エネルギー電子散乱ビームライン(ULQ2)

社会との連携


基礎科学の面白さを広く知って頂くための広報活動を進めています。2016年には創立50周年記念式典を開催し、加速器が拓く科学についての講演会や加速器施設見学会を行いました。また、理研仁科センターの支援を得て、中学校で全生徒を対象に「日本で発見された113番新元素ニホニウム」と題した出張授業を行いました。熱心に聴講していた多くの生徒から沢山の質問を受けました。また隔年で霧箱の手作り教室などを体験できる一般公開を行っています。センターの前身である原子核理学研究施設は1967年に世界で初めて加速器からのパルス中性子による実験を行いました。50年目にあたる2017年には、センターを訪れる方々に広く知って頂くことも念頭に、有志によって記念碑を建立しました。

センターの玄関に設置したパルス中性子50年記念碑

センターの玄関に設置したパルス中性子50年記念碑

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