研究所・研究センター一覧

東北大学災害科学国際研究所

International Research Institute of Disaster Science, Tohoku University
  • 第1部会

研究所・センターの概要


所長
栗山 進一
Kuriyama, Shinichi
キーワード
東日本大震災、災害科学、復興、学際的研究、実践、仙台防災枠組 2015-2030、防災コミュニケーション、被災者
住所
〒980-8572
宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉468-1
被災者の助けとなることを目指して

東日本大震災という未曾有の災害を経験した東北大学は、英知を結集して被災地の復興に貢献し、大災害による大きな被害を二度と繰り返さないため、災害科学国際研究所(IRIDeS)を設立しました。本研究所の特色は、工学、理学、人文・社会科学、医学、防災実践の研究者が協力して世界最先端の研究を推進する学際性、ならびにレジリエント社会の構築と被災者への貢献を直接目指す実践性にあります。IRIDeSは、世界の防災指針「仙台防災枠組2015-2030」をはじめとする国際アジェンダを推進し、国内外の関係機関と連携して世界が必要とする災害科学の知の創造と蓄積に貢献すること、そしてそこから得られた知見を迅速に発信してローカルかつグローバルに実践し、東日本大震災をはじめとする災害による被災者の助けとなることを目指しています。

令和4年度の研究活動内容及び成果


ロシア侵攻下のウクライナにおけるツイッターの分析

IRIDeSの藤井進准教授をはじめとする研究チームは、戦時下のウクライナにおける医療やメンタルヘルスに関する状況を把握するため、ウクライナ語で発信された約9,850万件のツイートを分析し、論文として発表しました。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻直後、週平均ツイート数は3倍に増え、医療需要、戦禍、メンタルヘルスの状態等に関連するツイートは、比率にして侵攻前の4倍に増加しました。慢性疾患の薬や輸血等に関するツイート、小児や高齢者などの災害時要配慮者に関するツイート、抑うつ状態や心的外傷後ストレス反応(PTSR)の兆候を表現する際に用いられる用語を含むメンタルヘルスに関連するツイートが増加し、多角的かつ国際的なさらなる支援が必要である状況が示されました。本研究の知見は、今後の災害発生時などにおいて、どの時期にどのような支援が必要かを検討する際の重要な基礎情報として活用できる可能性があります。

社会との連携


世界防災フォーラム2023に参加・協力

世界防災フォーラムは、スイスの防災ダボス会議と連携し、防災の具体的解決策を創出する日本発の市民参加型国際防災フォーラムです。国内外から産・官・学・民の多様なステークホルダーが集結し、東日本大震災の教訓を世界へ発信しながら「仙台防災枠組2015-2030」を推進しています。
2023年3月10~12日、第3回となる世界防災フォーラムが仙台国際センターにて開催され、30の本体会議セッションをはじめとする多くの会合が開かれました。閉会式では、仙台防災枠組の中間評価を実施する国連防災機関の代表へ世界防災フォーラムからの提言が手渡されました。参加者は、40の国・地域から5,412名(オンサイト・オンライン)となりました。
IRIDeSは第1回、第2回の世界防災フォーラムに続き、第3回フォーラムも全面的に支援しました。IRIDeS所長が世界防災フォーラム国内実行委員会委員長を務め、IRIDeSとして多くのセッションを主催するなど、重要な役割を果たしました。

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