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東北大学災害科学国際研究所

International Research Institute of Disaster Science, Tohoku University
  • 第1部会

研究所・センターの概要


所長
今村 文彦
Imamura, Fumihiko
キーワード
災害科学、復旧・復興、地震、津波、自然災害、災害医学、レジリエンス
住所
〒980-8572
宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉468-1
実践的防災学の創成

東日本大震災という未曾有の災害を経験した東北大学は、学内の英知を結集して被災地の復興・再生に貢献するとともに、国内外の大学・研究機関と協力しながら自然災害科学に関する世界最先端の研究の推進を理念として、災害科学国際研究所を設立しました。
災害科学国際研究所は、東日本大震災の経験と教訓を踏まえた上で、わが国の自然災害対策・災害対応策や国民・社会の自然災害への処し方そのものを刷新し、巨大災害への新たな備えへのパラダイムを作り上げることを通じて、国内外の巨大災害の被害軽減に向けて社会の具体的な問題解決を指向する実践的防災学の礎を築くことを目標としています。

平成30年度の研究活動内容及び成果


インドネシア・パルにて津波被害に関する現地調査

2018年9月28日6:02pm(日本時間7:02pm)、インドネシア・スラウェシ島中部でM7.5の地震が発生し、この地震および地震に伴って生じた津波・液状化・地すべりにより、大きな被害が発生しました。IRIDeSの今村文彦教授(津波工学)は、10月4日~6日、震源近くの主要都市・パルおよびその周辺地域で、他の研究者やインドネシア政府関係者らとともに、いち早く津波被害に関する現地調査を行い、帰国後の10月11日、IRIDeSにて調査結果を報告しました。
当時のインドネシア政府が観測した潮位記録から、津波がちょうど満潮時に発生したことや、地震発生から6分後に津波が到達し、水位差から4mの波高の津波が発生していたこと等が分かりました。地震は横滑りタイプであり、その震源からも離れたパル湾で、大きな津波が短時間で到達したことになります。今村教授は「スラウェシ島沿岸部のマムジュ等他地域では潮位差数十cmで、大きな水位差を示したパル湾とは特徴が極めて異なっていました。パル湾の潮位記録は、今回のパル津波の実態を示す貴重なデータです」と指摘しました。
また、今村教授は、パルにおける現地調査の結果、海岸線から約200~300m内陸までは建造物被害が見られ、海岸線近くの建物は1階部分が破壊されているが、泥水の痕跡も残っておらず、水流が速かったことが推定されること、地盤沈下等も確認したこと、また、目撃情報も考慮すると、スプラッシュ(水しぶき)と呼ばれる現象により津波は10.4mの高さに達した可能性があることを報告しました。さらに、今回パル湾内で大きな津波が発生した原因は、地震直接ではなく揺れに伴って発生した沿岸や海底地すべりであった可能性が高いと述べ、地形図等を用い、地すべりの規模や方向などに関する自らの考察を発表しました。

社会との連携


国内外での連携の強化

実践的防災学を創成するためには、東日本大震災等の被害の全貌解明と教訓の整理、被災地の復興モニタリング、減災への課題整理、予防対策などの状況を踏まえ、それぞれの地域の関係機関した関連学会等と協力しながら研究の実施と成果の社会実装を行います。
国内においては、8市3町との被災地自治体との連携包括協定を締結し、それぞれの地域における復興支援を行っています。気仙沼市ではサテライト(分室)も設置し、情報発信や地域での防災講座、学校の防災教育に協力しています。
海外においては、ハーバード大学、ハワイ大学などとの連携研究活動を活発化し、さらに環太平洋大学協会(APRU)では本学が事務局となり、マルチハザードプログラムを立ち上げ、サマースクールの実施、キャンパス安全の点検、防災研究の連携、国際社会・政策への貢献を行っています。

震災アーカイブプロ ジェク トのメンバー(ハーバード大学ライシャワー研究所にて)

震災アーカイブプロジェクトのメンバー (ハーバード大学ライシャワー研究所にて)

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