本研究所は「高速力学に関する学理およびその応用の研究」を目的として1943年に高速力学研究所として設立され、1989年に改組転換して研究所名を流体科学研究所と改め、1998年に「流動に関する学理およびその応用の研究」を目的として4大研究部門制に改組しました。その後2013年4月には、3研究部門と1研究センターに改組し、再発足しました。2016年度からは、共同利用・共同研究拠点「流体科学国際研究教育拠点」としての機能を併せ持った研究教育活動を組織的に展開しています。 本研究所は流動の基礎から応用にわたる学際的研究領域での世界的中核機関として、国際的な研究活動を行うと共に、研究を通した研究者・技術者の育成を行い、科学技術の発展を通して人類社会に貢献することを目的としています。
循環器系疾患の発症および進展には血行力学が強く関与しており、循環器系疾患の機序の解明や高度診断法の開発には、生体内の血流現象の解明が不可欠です。臨床現場で広く用いられている超音波診断装置と流体解析を行うコンピュータを融合した「2次元超音波計測融合血流解析システム」を開発しました(図1)。本システムは、超音波装置による血流の計測データをもとに血管形状を自動的に抽出するとともに、計測された血流速度情報と数値解析結果の差をシミュレーションにフィードバックすることによって高精度な血流解析をリアルタイムで実行できます。本システムによれば、動脈硬化により狭窄した頸動脈内の超音波計測データ(図2左図)をもとに解析を行い、通常のシミュレーション(図2中央)と比較して、より高精度に血流動態を再現することができます(図2右図)。現在、健康社会の実現に向けて、本システムの臨床応用に関する研究を推進しています。
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