本センターは、東北アジア(東アジア及び北アジア並びに日本をいう)地域に関する地域研究を学際的及び総合的に行うことを目的として掲げる、人文社会科学と自然科学による学際研究施設である。20世紀大国比較史、越境環境汚染と移民といった人文社会科学的課題から、北極圏の気候変動とアジア世界、人類の寒冷環境適応と生物・地質史といった文理融合的課題の研究を推進している。特に人類史を視野に入れた地域研究は、これまでの我が国では試みがなく、新しい展望を開拓している。また、東日本大震災を経験した大学として、災害対応の応用実践的な地域研究にも力を入れている。以上の研究を通し、東北アジアという地域理解の枠組みを確立し、普及させることが、本センターのミッションである。
人類史では、先史人類学と人類進化で国際的な研究をリードしている。世界でも稀な旧石器時代の刃部磨製石斧に関する研究プロジェクトを推進し、その成果を公表した。・ホモ・サピエンスだけが地球上のあらゆる環境に適応できた謎を解明する番組(NHK BSプレミアム「ヒューマニエンスに出演し、当該分野の普及啓蒙に貢献した。
歴史学分野では文理融合研究により人文史による気象学の新しい分野を開拓した。朝鮮王室の秘書機関である承政院の執務日記『承政院日記』データベースを利用し、1623年から1910年までの288年間の気象観測データセットを構築した。この機械可読のデータベースは長期的な気候変動の調査や過去の気候調査に非常に有用である。
グリーンランドなど北極域での気候変動の社会的影響を解明した成果についてのシンポジウムをデンマーク王国大使館などの支援の下で実施した。また、気候変動をめぐる漁業問題に関して国際会議、国際ワークショップなどで問題解決のための提言を行うとともに、欧州水産科学技術経済委員会の委員として欧州委員会への科学的助言を行った。
現代の日本社会の大きな懸念事項であるロシア・ウクライナ問題の社会的な理解を促進する事業を行った。高校生を対象とした、隣国ロシア理解のためのオンライン連続講座を実施した。この講座は国内のみならず海外からも注目を集め、参加した高校から高い評価を得た。ウクライナへの協力推進のために、難民問題に関して講演会をおこない、この問題に対し社会への提言を行った。
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