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東京大学定量生命科学研究所

Institute for Quantitative Biosciences, The University of Tokyo
  • 第2部会

研究所・センターの概要


所長
白髭 克彦
Shirahige, Katsuhiko
キーワード
構造生物学、ゲノム科学、脳科学、データ再現性
住所
〒113-0032
東京都文京区弥生1-1-1
新しい生命科学の潮流を作る

定量生命科学研究所(定量研)は、物理量により、あらゆる生命動態を記述できるような先端的研究をめざすことを目的として設置された。オープンサイエンスをキーワードに透明性の高い環境の中で縦横無尽に優れた研究が展開できるよう、万全のサポート体制を敷き、ミッションを明確化した2つの研究分野と2つのセンターから構成されている。構造生物学、ゲノム学、生命情報学を中心に、定量性を徹底的に重視した方法論の開発と、それらの方法論に基づいた新しい生命科学研究を目指している。さらに、最先端の研究成果を社会に還元すべく、創薬をはじめとした応用研究、企業とのオープンラボも運営している。理学、薬学、医学、新領域、総合文化、の5研究科から大学院生を受け入れ、国際共同研究も活発に行なっている。定量研シンポジウムやサイエンスカフェなどを通じ、成果、技術の発信や教育にも積極的に取り組んでいる。

令和元年度の研究活動内容及び成果


開かれた研究組織で自由闊達な研究環境を提供する

定量生命科学研究所は、研究の多様性、卓越性、国際性をさらに強化しつつ、データ駆動型の先端的研究を行うことを目標としている。研究の高い再現性を重要視し、透明性の高い自由闊達な研究環境の確保と若手研究者の育成に全力を上げている。具体的には、教職員間の交流を促進すべく、施設設備の共有化、既存施設を活かしたオープンな研究環境の構築、学内連携強化、国際連携強化、学生・若手研究者支援、産学連携支援、研究倫理教育の充実を段階的に図っている。この実現のため、研究倫理推進室、学生支援室、中央実験室、Advisory Councilを設置し、集約的効率的に研究活動全般を支援し、開かれた研究組織の運営を実現すべく邁進している。今年度の研究教育成果としては以下のものが挙げられる。
(1)中央実験室の充実化
 研究環境の効率化、集約化のために、中央実験室を設置した。クライオ電顕、一細胞シークエンサー、高感度質量分析装置、次世代シークエンサー、リアルタイムイメージング装置、AFM(原子間力顕微鏡)、STED顕微鏡(超解像顕微鏡)を基盤とした高度オミクス解析技術(定量化、微量化を重視した技術)や高解像度イメージング技術(生体分子の構造、動態に特化した研究)について、データ収集から情報解析まで独自の解析パイプラインを構築し、優れた研究成果を発信し続けるとともに、学内、国内外へ技術基盤の提供を部分的に開始している。
(2)特筆すべき研究成果
 特筆すべき研究成果としては、1)piRNAの生成過程について、ミトコンドリアをまるごと用いる再構成系を用いて、その詳細を世界で初めて明らかにした(nature)、2) クライオ電顕を用いた超分子複合体構造解析から、RNAポリメラーゼIIがDNAをヒストンから剥がしながら転写する機構を明らかにした(Science)、等が挙げられる。

社会との連携


企業連携については、セミナーやワークショップなどを定期的に開催している。中でもオリンパスは既に研究所内にオープンラボを設置し、最新の設備を所内外の研究者に提供する拠点としている。欧米、インド、中国の複数の研究所、大学との連携研究も活発であり、イタリアのIFOM(イタリア癌研究所)と連携研究協定を結び、将来的には共同でテニュアトラックプログラムを運用することも視野に入れた研究交流を開始している。国内外の大学との連携は活発であり、現在までに7名の客員教授を所外から迎え、全員が当研究所の研究、教育に参画している。国立情報研とも論文データアーカイブシステムを共同開発し、我が国の研究の公正性、安全性を担保する仕組みづくりに貢献している。定期的に定量研サイエンスカフェ、サイエンス教室を開催し、情報発信にも意欲的に取り組んでいる。

 

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