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東京大学先端科学技術研究センター

Research Center for Advanced Science and Technology, The University of Tokyo
  • 第1部会

研究所・センターの概要


センター長
神崎 亮平
Kanzaki, Ryohei
キーワード
材料、情報、環境・エネルギー、生物医化学、バリアフリー、社会科学
住所
〒153-8904
東京都目黒区駒場4-6-1
分野を越えて新領域を開拓

東京大学先端科学技術研究センター(先端研)は、1987年の設立以来、学術の発展と社会の変化から生じる新たな課題へ挑戦し続け、新領域を開拓することによって科学技術の発展に貢献することを使命としています。学際性・流動性・国際性・公開性という四つの基本理念を掲げ、文系と理系の垣根を越えた領域横断の研究活動を行っています。現在の研究領域は、「情報」「生物医化学」「環境・エネルギー」「材料」「バリアフリー」「社会科学」の6つに分類され、40にのぼる専門分野・部門名を冠した研究室がダイナミックな研究活動を展開しています。また、博士後期課程(先端学際工学専攻)を有し、イノベーションを生み出す力を持った人材育成にも取り組んでいます。

平成27年度の研究活動内容及び成果


環境・エネルギー
日本近海の夏の大気圧分布に数十年規模で変化する関係を発見
―コメの収穫量や台風数との相関を指摘―

日本を含む東アジアから太平洋域の夏の天候の年々変動を広く特徴づける大気圧分布のパターンについて、過去117年間分の気象観測データを復元し、指標を再定義するとともに、東アジアの夏の気温、沖縄や台湾を通過する台風数、日本のコメの収穫量等との相関について長期解析を実施。その結果、パターン指標とこれらの値との間には、相関の明瞭な時期と不明瞭な時期とが数十年周期で繰り返し訪れていることが明らかになり、日本を含む東アジアの夏の季節予報を行う上で重要な示唆をもたらしました。本成果は、台風や猛暑・冷夏等、人々の生活や農業に大きな影響を及ぼす夏季の季節予報に大きく貢献するものと期待されます。(国立研究開発法人海洋研究開発機構、カルフォルニア大学サンディエゴ校スクリプス海洋研究所との共同研究)

 

Fig31_02

(図)1979年-2013年のPJパターン指標、前冬のENSO(符号反転)、フィリピン西部の夏季(68月)雨量、北日本の夏季気温、日本のコメの収穫量、台湾と沖縄周辺を通る台風数、長江の夏季流量(逆符号)の時系列。PJパターンが正(赤)の年には長江の流量が少なく(乾燥)、猛暑となる傾向にある。逆にPJパターンが負(青)の年には冷夏の傾向が見られ、1993年の日本のコメの凶作や、1998年の長江の大洪水等とも対応している。

バリアフリー
自閉症者は対人距離を短く取る
―自閉スペクトラム症の人と自閉スペクトラム症でない人のパーソナルスペース(コミュニケーション空間)の比較―

人は他者と接する際、さまざまな対人距離を取ります。特定の他者との短い対人距離は好意や親密性を表し、長い対人距離は尊敬や嫌悪を表すと考えられています。自閉スペクトラム症の人と自閉スペクトラム症でない人がそれぞれ他者と取る対人距離について調査を行い、その結果、自閉スペクトラム症の人は、自閉スペクトラム症でない人に比べて、不快と感じる対人距離が短いことがわかりました。自閉スペクトラム症の人と自閉スペクトラム症でない人が、互いに相手の快適な対人距離に配慮することで、よりよいコミュニケーションの達成につながることが期待されます。(東大総合文化研究科との共同研究) 

生物医化学
脂肪細胞ができるのを調節する新規のクロマチン構造を解明
―脂肪を蓄える遺伝子の働きを抑えるエピゲノム―

体の中に存在する脂肪細胞になる前の「前駆脂肪細胞」のエピゲノム解析を行い、新規のクロマチン構造が脂肪を蓄える遺伝子の働きを抑えていることを解明しました。本成果は生活習慣病の予防や新規治療法につながることが期待されます。

 

社会との連携


社会に開かれた研究機関を目指して

毎年6月には研究室等を一般公開するキャンパス公開、8月には障害など抱えた高校生・高卒者のための大学体験プログラム「Do-IT Japan」を開催するなど、多様な取り組みを展開しています。また、全国の中高生の科学技術への関心を高めることを目的とした「先端研リサーチツアー」を毎月2回実施。参加者は研究室見学や先端研教授による講義を体験することができるほか、地方高校の進学支援を行う東大の学生団体「FairWind」の協力のもと、現役東大生と交流することもできます。

Fig31_03

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