アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)は、1964年にアジア・アフリカ諸地域の言語・文化・歴史を総合的に研究する全国共同利用研究所として設置され、2010年度以降は共同利用・共同研究拠点「アジア・アフリカの言語文化に関する国際的研究拠点」に移行して活動を続けています。現地調査を主体とする臨地研究の手法に基づき、国内外の研究者とともに、数多くの共同研究を実施し、多数の研究成果を公刊しています。また、これらの地域の言語・文化等に関する研究資料や情報を研究資源として利用可能な形に加工し、国際的に共有するための研究資源拠点としての活動も進めています。さらに、国内外の研究者の言語・研究技術の修得促進を図り、さまざまな研修事業を通して次世代研究者の養成に努めています。
臨地研究を基盤としてきたAA研にとって、コロナ禍で現地調査の道が断たれた2021年度は前年度に引き続き非常に困難な1年間となりましたが、このような状況下でも公募による共同利用・共同研究課題36件を外国人研究員とともに実施するなど、オンラインを中心とした国際共同研究を積極的に推進しました。
共同研究活動と並行して、共同利用の促進、研究資源のオンライン・リソース化にも継続して力を注いでいます。とくに2021年度には、これまでAA研が構築してきた多様なオンライン研究資源をより利用しやすくするために、オンラインリソースポータルサイト(https://online-resources.aa-ken.jp/)を構築し、集積しました。さらに、AA研の研究者養成事業において最も重要な活動の一つである「言語研修」の過去の教材の一部を、オンラインで自由に活用できる言語研修オンライン(https://ilc-online.aa-ken.jp/)として公開しました。このオンライン教材を活用した書籍(『フィールドワークではじめる言語学』[古閑恭子, ひつじ書房, 2022年])も刊行されるなど、幅広く利用されています。
AA研では若手研究者や一般の方々に研究成果を身近に感じてもらおうと様々な活動をしています。毎年実施している言語研修や、一般向けの雑誌『フィールドプラス』の企画・発行の他、企画展も実施しています。2021年度も引き続きコロナ禍の影響で制限された中での企画展となりましたが、アジアの各種文字資料、古代文字とその読解に寄与した書物などを紹介した「解読!アジアの古代文字展(2021)」展を研究所で開催したほか、世田谷代田仁慈保幼園では未就学児をはじめとする一般の方々を対象とした双方向型イベント、シビルダイアログ・キャラバン「動物がつなぐ世界」を開催し、一般公開の4日間では1300人近い来場者を集め、好評を博しました。
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