放射光科学研究センターでは、小型放射光源(HiSOR)が発生する紫外線~軟X線域の放射光を利用し、世界最先端の計測技術を用いて超伝導や電子スピンに由来する量子現象を研究する固体物理学および溶液中の生体分子の立体構造を研究する物性・生命異分野融合領域の研究、ならびに高輝度小型放射光源や挿入型光源に関する研究を行っています。
また大学の中に置かれた研究拠点として、多様な文化や背景を持つ国内外の大学・研究機関の第一線の研究者と共通の研究課題に取り組み、互いに学ぶことのできる環境を活用した、学部・大学院生および若手研究者の育成を進めています。
原子の励起・緩和現象は、フェムト秒(fsec)からアト秒(asec)という極めて短い時間で起こります。このような超高速現象の時間追跡は、最先端のレーザー技術を用いても困難です。2台のアンジュレータを用いることで、個々の電子からのフェムト秒のパルス波束対の集まりを生成することができます。その波束間隔をアト秒精度で調整することは可能です。このシステム(図(a))を用いてフェムト秒スケールの超高速時間追跡が可能となることを、キセノン原子の蛍光強度の観測(図(b)、図(c))により実証できました。この成果は、高速応答デバイスや機能材料の開発などにも役立つことが期待されます。この研究は、広島大学放射光科学研究センターと分子科学研究所の放射光施設UVSORなどとの共同研究で実施されました。(詳しくはhttp://www.hsrc.hiroshima-u.ac.jp/research/result/55.htmlをご参照ください)
広島大学放射光科学研究センターは、中四国地域の小・中・高校に研究施設を活用した体験学習、総合学習、スーパーサイエンスハイスクール研修の機会を提供するとともに、「第63回(令和3年度)教育・文化週間」での一般公開に参加しました(図(d))。一方、インターネットで施設と教室を結んだリモートセミナーとVRを活用した施設見学を組み合わせた「VR先端科学体験セミナー」(図(e))を福島県、埼玉県、島根県、鳥取県等の中学・高校に提供しました(http://www.hsrc.hiroshima-u.ac.jp/content/files/VR-infomation.pdf)。
また、高エネルギー加速器研究機構(KEK)の加速器科学総合育成事業により、本センター、KEK、呉工業高専、広島商船高専が連携して、機械学習など最新のデジタル技術の加速器分野への応用をテーマの中心に据え、人材育成・技術開発・分野融合を推進しました。(https://www2.kek.jp/oi/GrowthProgram.html)。
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