帯広畜産大学原虫病研究センターは1990年に学内共同利用施設として設置され、2000年には全国共同利用施設として、また2009年には共同利用・共同研究拠点「原虫病制圧に向けた国際的共同研究拠点」として文部科学省に認定されました。一方、2008年には、原虫病分野では世界初の国際獣疫事務局(WOAH)コラボレーティングセンターに認定されました。原虫病研究センターは、原虫病に特化した研究拠点として、国内外の最先端原虫病研究の先導役(先端研究)、地球規模での原虫病の監視制御の司令塔役(国際協力)、ならびに国内外の原虫病専門家の育成役(人材育成)を三大ミッションとしています。
トキソプラズマの感染は、妊婦が初感染した場合、流・死産や先天性トキソプラズマ症を引き起こすほか、エイズ患者や免疫抑制剤の投与を受けている患者にトキソプラズマ性脳炎を起こすことが知られています。今回、トキソプラズマ症の病態発症メカニズムを解明するために実験マウスを用いた先天性トキソプラズマ症を再現する妊娠期感染モデル、トキソプラズマ脳炎を再現する慢性期感染モデル、眼トキソプラズマ症モデルを確立しました。これらモデルはワクチン開発および創薬研究に応用でき、新規トキソプラズマ症制御法の開発に貢献するものとして高く評価され、令和7年3月18日(火)に開催された第94回日本寄生虫学会大会において西川義文教授が日本寄生虫学会の最高賞である「第72回小泉賞」を受賞しました。
令和7年4月9日(水)原虫病研究センターにおいて、横山直明教授に農林水産省動物検疫所より感謝状が贈られました。これは、動物検疫所における馬ピロプラズマ症の診断において、診断用試薬作製の協力や技能試験の実施等により、我が国の馬ピロプラズマ症診断能力が向上し、動物検疫所が行う海外からの悪性伝染病の侵入防止に多大な貢献をしたことに対する感謝状です。動物検疫所がこのような学術的貢献に対して感謝状を贈呈したのは今回が初めてです。贈呈式には、横山教授、古林副学長、動物検疫所 北海道・東北支所長 千葉昌彦氏が所長代理として出席されました。千葉支所長は、「この度は横山教授の研究により、動物検疫所の診断業務向上に、多大に貢献していただき感謝申し上げます。引き続き、良い関係を続けていければ嬉しい。」と感謝の言葉を述べられました。
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