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岡山大学資源植物科学研究所

Institute of Plant Science and Resources, Okayama University
  • 第2部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


所長
前川 雅彦
Maekawa, Masahiko
キーワード
植物遺伝資源、植物ストレス、分子育種
住所
〒710-0046
岡山県倉敷市中央2-20-1

本研究所は、大正3年(1914年)に創立された財団法人大原奨農会農業研究所を前身として、戦後岡山大学に移管され、一昨年(2014年)創立100周年を迎えることができました。創立以来の使命は一貫して、農学における最先端の基礎研究の実施と応用研究です。平成22年度からは「植物遺伝資源・ストレス科学」の共同利用・共同研究拠点として多数の共同研究を推進してきました。昨年度までに増改築等も完了し、今年度から新たな拠点活動を開始しております。また、昨年には米コーネル大学ボイス・トンプソン研究所やアフリカ・ウガンダのNaCRRIとのMOU締結を行い、国際共同研究を発展させるとともに、引き続き、国内外の若手研究者を対象の国際トレーニングコースを実施し、最先端の研究経験の機会を提供し、国際交流をより一層拡大していく予定です。

平成27年度の研究活動内容及び成果


植物病原糸状菌を舞台に繰り広げられる異種ウイルス間の干渉

植物病原糸状菌は、ウイルス/宿主の相互作用、ヴァイロコントロール(ウイルスを利用した生物防除)の研究の対象として最近注目されています。筆者らは、世界3大樹病の一つクリ胴枯病の病原糸状菌に感染する異種ウイルス間で起こる新型の干渉作用(拮抗作用)を発見しました。通常、干渉は同種の異なるウイルス系統間で認められ、RNAサイレンシングが関与します。RNAサイレンシングは、真核生物の抗ウイルス防御反応の一種です。一般的には、ウイルス由来の2本鎖(ds)RNAが引き金となり、Dicer、AGO等の働きより、標的ウイルスmRNAが特異的に分解されます。

筆者らは、クリ胴枯病菌でdsRNAウイルスの一種であるRnVV1がゲノム型の異なるMyRV1により干渉作用を強く受けることを発見しました。すなわち、MyRV1が感染している菌株に(で)は、RnVV1が水平伝染も複製もできなくなりました。また、予めRnVV1が感染している菌にMyRV1が侵入すると、RnVV1は複製ができなくなり宿主から除去されました。RnVV1の干渉は、MyRV1以外のウイルスの感染あるいは内在遺伝子由来のdsRNAを高発現でも認められました。RnVV1の干渉にはDicer (DCL2)、 AGO (AGL2)遺伝子の転写レベルの亢進が伴っていました。この干渉には、DCL2は必須であるが、AGL2は必ずしも必要でないことも明かにしました。

本研究は、広範囲のウイルスに対する制御技術を考える上で大きなヒントを与えます。また、糸状菌では高頻度でウイルスによる混合感染が起きており、効果的ヴァイロコントロールにはウイルス間相互作用を調べることの重要性を示しています。

植物病原糸状菌を舞台に繰り広げられる異種ウイルス間の干渉

植物病原糸状菌を舞台に繰り広げられる異種ウイルス間の干渉

 

社会との連携


高校生向け科学体験イベント「Summer Science School」

本研究所では、毎年、夏休みに「高校生向け科学体験イベント:Summer Science School」を開催しています。本イベントでは、研究所に所属する教員の研究テーマに関連する10コース程度を設定して、高校生が希望したコースの実験を丸一日かけて体験してもらうことにより、本研究所の研究成果を発信しています。

高校生向け科学体験イベント「Summer Science School」

高校生向け科学体験イベント「Summer Science School」

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