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大阪大学蛋白質研究所

Institute for Protein Research, Osaka University
  • 第2部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


所長
中村 春木
Nakamura, Haruki
キーワード
蛋白質科学、ライフサイエンス、構造・機能生物学、 プロテインデータバンク
住所
〒565-0871
大阪府吹田市山田丘3-2
理学、医学、情報科学にまたがる構造生命科学研究の実施と蛋白質研究共同利用・共同研究の拠点活動の推進

蛋白質研究所は、蛋白質の基礎研究を通じて生命活動の原理を明らかにすることを使命として、1958年に大阪大学の理学部と医学部が母体となって創設されました。以来、多様な研究者が集まって研究が進められ、現在では蛋白質研究共同利用・共同研究拠点として文部科学省から認定を受けて、SPring-8のシンクロトロン・ビームライン、超高磁場核磁気共鳴(NMR)装置群、超高感度クライオ電子顕微鏡等の共同利用や蛋白質構造データバンクの構築と公開等、国内外の蛋白質研究のコミュニティーに広く貢献できる仕組みにより活動しております。広く海外からも共同利用・共同研究を募り多くの国際共同研究や国際シンポジウムを実施しています。

平成28年度の研究活動内容及び成果


蛋白質解析の先端技術開発と国内外との共同研究の実施

平成28年度には、80課題202名の国内共同研究員、19件の海外研究者との国際共同研究、20件の公開蛋白質研究所セミナー(内10件が国際シンポジウム)が行われました。また、部局間学術交流協定を結んでいる11件の海外の大学・研究所とは、相手側の研究者を本研究所へ招待したり、現地へ本研究所の教員・研究者を派遣したりして交流を進めています。具体的には、中国北京大学および上海国立蛋白質科学センターとのジョイントシンポジウム、イギリス・リーズ大学との若手研究者が企画したジョイントシンポジウム、韓国ソウル大学とのジョイントシンポジウムを、それぞれ合同で主催しました。オーストラリア国立大学からは、外国人教員1名をクロスアポイント制を用いて雇用いたしました。さらに、大学間の交流協定がある英国リーズ大学とは大学院学生の相互の派遣をしあって共同研究を行ったほか、部局間学術交流協定を締結している米国ラトガース大学には大学院学生1名を含む3名の若手研究者を派遣してクライオ電子顕微鏡測定に関する技術交流をいたしました。一方、超高磁場NMR装置やSPring-8の生体超分子複合体専用ビームライン、クライオ電子顕微鏡の共同利用も多数行われました。研究資料提供としては、国際組織wwPDBと協力し「日本蛋白質構造データバンク:PDBj」を運営し、平成28年度には2,389件(世界全体の18.3%)の新規構造の登録処理を行い、PDBjからの当該期間の構造データのダウンロード数は7,586万件でした。
これらの国内外との共同利用・共同研究を通して「カルレドキシン」と命名された新規タンパク質が発見され、葉緑体内でカルシウムイオンの濃度に依存して抗酸化反応を進めることで光合成の効率を調整していることが、構造解析と構造に基づいた機能解析で分かりました。また、臓器形成や免疫応答を司る中心的な蛋白質でありガンの浸潤にもかかわるSema4D(セマフォリン4D)の受容体PlxnB1(プレキシンB1)へ強く結合する環状ペプチドPB1m6の取得に成功し、その環状ペプチドがPlxnB1の機能を阻害することを証明しました。さらに、細胞外マトリックス蛋白質であるラミニン411(LM411)の組換え蛋白質断片(LM411-E8)を用いることにより、ヒト多能性幹細胞から正常機能を有する血管内皮細胞を高効率に分化誘導する手法の開発に成功した他、繊毛内の蛋白質輸送を制御する酵素が内耳の発生に重要な役割を果たしており聴覚機能に必須であることが発見されるなど、多くの成果が得られております。

社会との連携


先端的研究施設の共用促進と医療・産業利用を目指した研究

先端研究基盤共用・プラットフォーム形成事業、創薬等支援技術基盤プラットフォームなどの事業を推進し、国内外のアカデミアおよび企業研究者への研究成果の普及を行っています。また、平成28年4月に(株)ニッピによる寄附研究部門「マトリクソーム科学(ニッピ)」が発足したのに加えて、平成28年6月より日本電子(株)および(株)JOEL Resonanceの寄附により「マルチスケール構造生物学(日本電子)」寄附研究部門を設立し、電子顕微鏡の共同利用の産学連携を深めました。

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