本研究所は、1972年以来、汎用性のある最先端レーザー技術の研究開発を基盤としたとして、多様な分野の基礎・応用研究を展開しています。世界のユーザーの要望に応え、世界最大級の大型パワーレーザー施設を有し、幅広い分野の研究に利用しています。プラズマ科学ならびにレーザー科学の共同利用・共同研究拠点として学際的な学術分野の開拓と産業イノベーション実現に貢献しています。
研究体制の軸は、「光量子ビーム科学研究部門」、「高エネルギー密度科学研究部門」、「レーザー核融合科学研究部門」並びに「理論・計算科学研究部門」です。これに加えて、学際連携・国際連携・施設連携・産学連携の一体的な運営による新たな共創を実現する附属マトリクス共創推進センターと産業界などが主となっている共同研究部門(令和6年4月の時点で10件)からなっています。
海外連携オフィスを活用した「パワーレーザーの国際連衡による超域プラズマ科学の国際研究拠点(2023-2027年度)」が、日本学術振興会(JSPS)研究拠点形成事業として採択されました。さらに、「パワーレーザー極限状態の固体とプラズマにおける物質と場の構造変化に関する学理探究」が科研費国際共同研究加速基金(国際先導研究)に採択されるなど、世界の地域ネットワークと我が国のネットワークが面と面で連携する国際グランドアライアンス構想が実現されつつあります。
「世界を先導できる大型パワーレーザー施設による国際中核拠点の構築」構想を国内8機関と連携し取りまとめ、日本学術会議提言「未来の学術振興構想(2023年版)」(2023年9月25日公表)に掲載されました。さらに国内8機関が連携した「多様な知が活躍できるパワーレーザー国際共創プラットフォーム:J-EPoCH計画」を本拠点が実施責任機関となり文科省「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想(ロードマップ2023)」(2023年12月22日公表)に提案し採択されました。この計画を実現することにより、多様な知が集い、新たな価値を創出する知の活力を生むとともに「国際的な連携を推進する要」となり世界を先導できます。結果として、固体・プラズマ・真空の極限状態の学術(極限光量子科学)の創成と産業イノベーションにつながる新しい技術の創出が多く期待できます。
汎用性の高い国際競争力あるレーザー技術を基盤に多様な共創の場において、研究所の強みである4種類の連携(学際連携、国際連携、施設連携、産学連携)を俯瞰的かつ統合的に活用し、最先端研究が実践できる人材を育成する組織として、レーザー科学研究所附属マトリクス共創推進センターが、令和4年に設置されました。これを活用し研究力の強化とともに、「人材と知」の好循環システムをグローバルに発展させる新たな取り組みが行われています。
附属マトリクス共創推進センターを中心に、当研究所の強みである学際連携・国際連携・施設連携・産学連携の一体的な運営を行いました。例えば、産学連携においては、産業界との共同研究部門が、今期目標である10部門を達成し産業界との連携による新たな共創が生まれています。また、国際連携においては、5つの海外連携オフィスを活用し、世界の地域ネットワークと我が国のネットワークが面と面で連携する国際グランドアライアンス構想が実現されつつあります。さらに、国内施設連携と学際連携による「多様な知が活躍できるパワーレーザー国際共創プラットフォーム:J-EPoCH計画」を推進しています。
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