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名古屋大学・岐阜大学糖鎖生命コア研究所(iGCORE)

Institute for Glyco-core Research(iGCORE), Nagoya University / Gifu University
  • 第2部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


所長
門松 健治
Kadomatsu, Kenji
キーワード
糖鎖、グライコミクス、グライコプロテオミクス、第三の生命鎖、拡張セントラルドグマ、生命科学、糖鎖情報、ヒューマングライコームプロジェクト
住所
〒464-8601
愛知県名古屋市千種区不老町1番
糖鎖の集合体を解き明かす、世界トップクラスの統合糖鎖研究所

糖鎖は我々の全ての細胞の表面を覆っています。そして、個々の細胞の個性を決め、細胞のコミュニケーションを制御することで、様々な生命現象や疾患に密接に関わっています。糖鎖は膨大な構造多様性ゆえその解析は困難でした。本研究所は、名古屋大学と岐阜大学における世界トップレベルの糖鎖生物・糖鎖医学、糖鎖化学・イメージング分野の研究者が集結し、統合的な糖鎖研究をすることで、生命の本質を理解する国際研究所として組織されました。糖鎖の情報を読み解くことで、生命科学の革新につながる基礎研究を推進します。また、国際的な視野と研究能力を備えた次世代の糖鎖研究リーダーの育成を目指しています。さらに、本研究所は、共同利用・共同研究拠点 糖鎖生命科学連携ネットワーク型拠点(J-GlycoNet)と、生命科学領域において初の文部科学省大規模学術フロンティア促進事業である「ヒューマングライコームプロジェクト(英語名:Human Glycome Atlas Project:HGA)」において中心的な役割を担っています。

令和6年度の研究活動内容及び成果


糖鎖研究で生命科学の革新をもたらす

大規模学術フロンティア促進事業「ヒューマングライコ―ムプロジェクト」:
生命科学領域において初の文部科学省大規模学術フロンティア促進事業である「ヒューマングライコームプロジェクト(HGA)」を自然科学研究機構、創価大学と共同して令和5年度から開始しています。プロジェクトでは糖鎖情報の基盤整備として、ヒトの身体に存在する糖鎖構造情報の網羅的取得、疾患と糖鎖の関係性解明、糖鎖の作られる仕組みの解明とそれらの情報を活用できる糖鎖ナレッジベース(TOHSA)の構築を行っています。令和6年度には東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)との包括的な連携をスタートさせました。本研究所では、ToMMoがもつ生体試料を用いて、ヒト血液の糖鎖構造に関する大規模解析を実施します。そして、ToMMoがもつ膨大な遺伝子・タンパク質の情報との統合的解析を行い、生命科学の革新を目指します。

共同利用・共同研究拠点「糖鎖生命科学連携ネットワーク型拠点」:
令和4年度から、東海国立大学機構 糖鎖生命コア研究所、自然科学研究機構 生命創成探究センター、創価大学 糖鎖生命システム融合研究所は、文部科学省の共同利用・共同研究拠点「糖鎖生命科学連携ネットワーク型拠点(J-GlycoNet)」として活動を開始しました。糖鎖研究技術・設備・ノウハウを活かし、様々な分野の研究者に広く糖鎖研究支援を行っています。令和6年度には計42件の共同研究を実施するとともに、体験型技術講習会、糖鎖技術研究セミナーを開催するなど、様々な支援を行いました。また、ワンストップ相談窓口を開設して様々な糖鎖に関する相談を受け付けています。7月には、糖鎖生命コア研究所が主催する糖鎖研究と関連分野の異分野融合促進を目指す国際シンポジウム「Glyco-Core Symposium 2024」において、J-GlycoNetの活動成果を発表しました。

◾️ToMMoとの包括的な連携をスタート

◾️Glyco-Core Symposium 2024の様子

 

 

 

 

 

社会との連携


糖鎖を社会の人々に広く知ってもらうために

一般向けに「サイエンストーク」を開催しています。糖鎖に関する基礎から、最新のヒューマングライコ―ムプロジェクトを分かりやすく説明し、参加された市民と対話を行っています。また、産学連携を目指した「糖鎖技術研究セミナー」を年2回開催し、糖鎖研究の拡大とイノベーション創出を図っています。さらに、本研究所で創出された研究シーズ、J-GlycoNetおよびHGAの活動・成果を紹介するため各種展示会(BioJapan2024や各種学会)に出展し、社会実装や共同研究創出の機会の増大に貢献しています。また、糖鎖の存在を多くの人に知ってもらうために、10月3日を10 (とう) 3(さ) の語呂を踏まえて「糖鎖の日」として制定しました。

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