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千葉大学真菌医学研究センター

Medical Mycology Research Center, Chiba University
  • 第2部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


センター長
笹川 千尋
Sasakawa, Chihiro
キーワード
病原真菌・放線菌、臨床感染症、免疫、病原真菌・放線菌バイオリソース
住所
〒260-8673
千葉県千葉市中央区亥鼻1-8-1
病原真菌などによる感染症制圧を目指して

真菌医学研究センターは、昭和21年に設立された腐敗研究所を起源とし、平成9年に国内で唯一の病原真菌とそれによる感染症研究に特化した公的研究センターとして発足しました。病原真菌による感染症は、新生児、高齢者や白血病・免疫不全疾患などの免疫抵抗力の弱い患者に起こる日和見感染症や、海外からの高度病原性真菌による輸入感染症などが知られ、超高齢化・国際化が進む近年の日本において大きな社会問題になっています。当センターでは、病原真菌を中心とした病原体研究、それらによる感染症の臨床研究、宿主免疫応答研究などを行うことにより、感染症征圧を目指した研究活動を推進しています。また、共同利用・共同研究拠点「真菌感染症研究拠点」として、国内外の研究機関との共同研究を積極的に行うと共に、ナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)「病原真核微生物」の中核機関として、国内外の関連研究の推進に貢献しています。

令和3年度の研究活動内容及び成果


新型コロナウイルス感染症に関する共同研究の推進

当センターでは、病原真菌用バイオセーフティレベル3実験施設(BSL3)を利用して、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)に関する共同研究を実施しています。令和3年度には、千葉大学の千葉ヨウ素資源イノベーションセンター(CIRIC)で活動する企業との共同研究として、ヨウ素系消毒薬の主要構成成分であるヨウ素、ヨウ化物イオン、複合体ヨウ素(三ヨウ化物イオン)などの異なる形態のヨウ素によるSARS-CoV-2に対する不活化効果を検証しました。その結果、これまで考えられていた遊離ヨウ素に加えて、複合体ヨウ素あるいはポリヨウ素がウイルスの不活化に寄与していることを明らかにしました。

 

社会との連携


■「長崎大学熱帯医学研究拠点特定領域共同研究」において、ケニアなどの熱帯地域での病原真菌・放線菌の地域特異性を解析することにより、現地の医療発展への貢献を行っています。

■全国の医療機関から真菌症の診断・治療に関する相談や検査の依頼を受け付け、我が国唯一の真菌症リファレンスセンターとしての役割を担っています。

■学内唯一のBSL3実験室を有し、高度病原菌や新型コロナウイルスの検査・解析にも対応可能な体制を整備しています。

■感染症研究グローバルネットワークフォーラム」を年1回開催し、国内外の感染症研究者のネットワーク形成を目指した活動を行っています。2022年度は、「病原真菌」をテーマにハイブリッド形式で開催する予定です。

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