スラブ・ユーラシア研究センターは、1955年に設立され、旧ソ連・東欧地域に関する、人文・社会科学を中心とした学際的研究を使命としています。歴史、文化、言語、人類、政治、経済、国際関係などの専門家が力を合わせ、フィールドワークと文献研究を両輪とした多様なプロジェクトに取り組んでいます。特に旧ソ連・東欧で脱社会主義化が進んだ1990年代以降、政治・経済・社会の深い変動と、スラブ系とテュルク系、キリスト教とイスラームなどにまたがる文化的多様性に注目した研究を進め、旧ソ連・東欧以外のユーラシア諸地域との比較研究も行っています。共同利用・共同研究拠点としては、国内外の研究者・関連学会との連携を一層強めながら、アジアにおけるスラブ・ユーラシア地域研究をリードし、世界的な拠点となっています。
本センターではこの数年間、スラブ・ユーラシア地域と他の地域とを比較するプロジェクトを、科学研究費助成事業基盤研究A「権威主義とポピュリズムの台頭に関する比較研究 」、同「ユーラシア地域大国(ロシア、中国、インド)の発展モデルの比較」、基盤研究B「ポストネオリベラル期における新興民主主義国の経済政策」などで進めていますが、令和元年度は世界的に広がるポピュリズム現象について、スラブ・ユーラシア地域と他の地域との比較研究を進め、その成果を夏期シンポジウム「民主主義の世界的危機? 権威主義とポピュリズムの台頭と進化」において公表しました。同時に近年は文理融合領域としての北極域研究を文部科学省の北極域研究推進プロジェクト(ArCS)と連携して進めていて、最終成果をArCSテーマ7総括シンポジウム「北極の人間と社会」及びスラブ・ユーラシア叢書14「北極の人間と社会―持続的発展の可能性」において公表しました。
本センターでは、境界研究ユニット(UBRJ:本センターを中心に本学の人文社会系部局及び総合博物館の教員で構成されたユニット)を軸にボーダースタディーズの研究成果を社会との実践において還元してきました。令和元年度は自治体などで構成される境界地域ネットワークJAPAN(代表:沖縄県竹富町)の年次集会・セミナーをボーダーツーリズム推進協議会(旅行会社などで構成)、NPO法人国境地域研究センターとの連携により、北海道礼文町で実施しました。本センターでは、稚内、根室、小笠原、対馬、与那国など自治体ネットワークによる地域振興及び境界地域をめぐるツアーの造成に力を入れており、国内外でこの取り組みは注目されています。
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