研究所・研究センター一覧

京都大学ウイルス研究所

Institute for Virus Research, Kyoto University
  • 第2部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


所長
小柳 義夫
Koyanagi, Yoshio
キーワード
ウイルス学、生命科学、分子生物学、細胞生物学
住所
〒606-8507
京都府京都市左京区聖護院川原町53
共同研究の実施、ウイルス・生命科学融合研究

京都大学ウイルス研究所は、1956年に設立されて以来、ウイルス病の予防と治療に関する研究だけでなく、ウイルスの探求を通じて生命の謎を解き明かす研究を進めてまいりました。その過程で、我が国の分子生物学の研究において中心的な役割を果たすと同時に、新たなウイルスの発見、エイズウイルス等の研究、抗ウイルス剤の開発など基礎から応用に至るまで幅広い研究に貢献してきました。本研究所は「ウイルス感染による脅威を取り除き、安心安全な社会の構築に寄与すること」「ウイルスの研究をさらに深め細胞および個体レベルの生命現象を理解すること」等を目的とした研究を行っています。

平成27年度の研究活動内容及び成果


ヒト免疫不全ウイルスI型(HIV-1)複製モードの定量的解析

HIV-1の感染には、細胞外に放出されたウイルス粒子が新たな標的細胞に感染する「cell-free感染」と、感染細胞が標的細胞に接触してウイルス粒子を直接受け渡す「cell-to-cell 感染」という2つのモードがあります。新規に開発した数理モデルとコンピュータシミュレーションを駆使して、cell-free感染とcell-to-cell 感染が混在する通常の静置培養系と、cell-free 感染のみが起きる振とう培養系から取得した時系列データを解析することで、それぞれの感染様式の寄与率を数学的指標により定量化しました。本研究成果は、HIV-1 の感染を防ぐための新しい作用メカニズムをもつ抗ウイルス薬の開発を加速させることに繋がることが期待されます。※本研究は、九州大学の岩見真吾博士との共同研究です。

Fig58_01

Regnase-1とRoquinがmRNA分解により炎症にブレーキをかける機構の解明

マクロファージが病原体感染を検知すると、サイトカインを分泌して炎症を惹起します。サイトカインの量はそのmRNA産生と分解により厳密に制御されていますが、その詳細な機構は不明でした。本研究で2つのRNA結合蛋白質Regnase-1とRoquinが、サイトカインmRNAに存在する同じステムループ構造を認識し分解することで炎症のブレーキとして機能していること、しかし機能する場や分解のメカニズムが異なること、またRegnase-1とRoquinがそれぞれ炎症早期と後期に働き、過剰な炎症による疾患の発症を防いでいることが明らかになりました。

 

Fig58_02

社会との連携


ウイルス研究の発信

ウイルス研究所では、教育・啓蒙活動にも積極的に取り組んでいます。協力講座として医学、生命科学、理学、人間・環境学、薬学の各研究科の大学院教育ならびに全学教育を行うとともに、学内外に向けた学術講演会やシンポジウムを開催しています。また、研究所見学会を開催し、日々研究室で行われている研究を、中高生や社会一般の方々に分かりやすく紹介しています。

Fig58_03

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