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九州大学マス・フォア・インダストリ研究所

Institute of Mathematics for Industry, Kyushu University
  • 第1部会
  • 共同利用・共同研究拠点

研究所・センターの概要


所長
佐伯 修
Saeki, Osamu
キーワード
産業数学、数学、数理科学、統計学
住所
〒819-0395
福岡県福岡市西区元岡744

マス・フォア・インダストリ(Mathematics for Industry)とは、純粋・応用数学を流動性・汎用性をもつ形に融合再編しつつ産業界からの要請に応えようとすることで生まれる、未来技術の創出基盤となる数学の新研究領域です。現代社会を牽引する高度テクノロジーのほぼすべてにおいて、その本質的部分は数学を礎石としており、今や、多くの科学技術分野において、数学・数理科学の研究人材はかつてないほど必要とされています。九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(IMI)は、そのような国際社会からの要請に応えるため、多様な数学研究を基礎におくアジア初の産業数学の研究所として、平成23年4月1日に創設されました。また、平成25年4月には文部科学省共同利用・共同研究拠点に認定されています。

令和2年度の研究活動内容及び成果


IMIは純粋数学から数学の産業応用にまでわたる幅広い分野で、産業界との共同研究や、将来の連携シーズを求めた基礎研究を行っています。主な研究分野として、統計学、機械学習、確率論、最適化、情報セキュリティ、数理モデル、流体力学、数値解析、数式処理、トポロジー、特異点論、微分幾何、可積分系、力学系、表現論、代数学、代数幾何学、離散数学などがあります。ビッグデータ可視化に特異点論、CGに表現論の研究者など、純粋数学研究者も積極的に産業界との共同研究に参画しています。特徴ある産学連携活動として、数理計算インテリジェント社会実装推進部門(平成31年4月設立)では、大型の産学連携を組織的に実施し、先進暗号数理デザイン室(平成27年4月設立)では、産業界と連携しつつ次世代暗号の研究に取り組んでいます。また、九州大学COI「持続的共進化地域創成拠点」の産業数学部会に参画し、数学の社会実装にも挑戦しています。国際的な活動として、ラ・トローブ大学(メルボルン)に設置(平成27年3月)したIMIオーストラリア分室では、正規教員1名を常駐させ、平成26年創設のアジア・太平洋産業数学コンソーシアムの中核機関として国際産学連携をユニークな形で推進しています。また、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校とはクロスアポイントメントで雇用した教員を通じて連携を深めています。九州大学内においては、カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所との共同研究をオーストラリア分室やイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校とも連携して実施しています。また、学内の共同利用・共同研究拠点との連携で設立(平成31年4月)された汎オミクス計測・計算科学センターへ参画し、他分野との協働による研究を推進しています。令和2年には、IMIが主導して九州大学大学院数理学府、システム情報科学府、経済学府と連携して提案した文部科学省卓越大学院プログラム「マス・フォア・イノベーション卓越大学院」が採択され、若手研究人材の育成にも注力しています。

   

社会との連携


IMIは数学テクノロジー先端研究部門、応用理論研究部門、基礎理論研究部門の3部門に加え、数理計算インテリジェント社会実装推進部門、先進暗号数理デザイン室、オーストラリア分室を置いています。産学連携の円滑な実施のため連携推進・技術相談窓口も設置し、九州大学数理・データサイエンス教育研究センターの運営にも関与しています。IMIでは産学連携の推進のため、以下の活動を行っています。

  1. IMIコロキウム:産業界等の研究者による毎月定例の講演会。
  2. IMIオーストラリア分室を設置しているLa Trobe大学との遠隔合同セミナー。
  3. 博士後期課程大学院生の(海外を含む)長期インターンシップの運営。
  4. スタディグループ・ワークショップ:産業界で生起した数理的問題に対する学生・数学研究者による短期集中問題解決合宿。産学連携の芽の育成を目的として毎年開催。
  5. Forum “Math-for-Industry”:産業数学の最先端の研究に関する毎年開催の国際研究集会。令和3年はベトナムで開催予定。
  6. 文部科学省科学技術試験研究委託事業「数学アドバンストイノベーションプラットフォーム」(AIMaP)

さらに、文部科学省共同利用・共同研究拠点として、公募制の研究集会、短期共同研究、短期研究員受入などの事業を行い、数学に関する産学連携の拠点となっています。令和3年度にIMIは創立10周年を迎え、記念行事においてIMI宣言2021を発表して新たなビジョンと使命を社会に向けて宣言するとともに、産業数学人材育成プロジェクトを立ち上げ、社会と連携しながら安定して研究活動と人材育成を行うための新しい体制を構築しています。

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