本研究所は、1972年以来、汎用性のあるレーザー技術を基盤としたレーザー科学に関する研究開発を推進し、学際的な基礎・応用研究を展開しています。世界のユーザーの要望に応え、100%オープンな施設としては、世界最大級の大型パワーレーザー施設を有し、幅広い分野の研究に利用しています。プラズマ科学ならびにレーザー科学の共同利用・共同研究拠点として学際的な学術分野の開拓と産業イノベーション実現に貢献しています。
研究体制は、光物質材料工学、フォトニクスの開拓を担う「光量子ビーム科学研究部門」、パワーレーザーによる極限状態の開拓を目指した「高エネルギー密度科学研究部門」、核融合エネルギーを最終目標に学術融合の「レーザー核融合科学研究部門」並びに物理インフォマティクスなど学際連携の要となる「理論・計算科学研究部門」です。これに加えて、産業界などが主となっている共同研究部門(令和5年5月の時点で6件)からなっています。
パワーレーザーにより実現できる高いエネルギー密度状態を利用した多様な「知の創造」と「知の具現化」が期待され、世界の先進国を中心にパワーレーザー技術と高エネルギー密度科学の精力的な研究開発が進められ、飛躍的に進展しています。このような中で、2015年より、関連学会並びに利用者からなる1000人規模のコミュニティの要望を集約し、新分野創成を目的に国際競争力ある世界一の高平均出力の大型ハイパワーレーザー施設(J-EPoCH)構想を提案しています。この実現により、多様な知が集い、新たな価値を創出する知の活力を生むとともに「国際的な連携を推進する要」となり世界を先導できます。結果として、固体・プラズマ・真空の極限状態の学術(極限光量子科学)の創成と産業イノベーションにつながる新しい技術の創出が多く期待できます。この構想の要となる高平均出力レーザーの開発が、急激に進展し、平均出力がメガワットクラスのパルスレーザーが技術的には、可能となってきています。
汎用性の高い国際競争力あるレーザー技術を基盤に多様な共創の場において、研究所の強みである4種類の連携(学際連携、国際連携、施設連携、産学連携)を俯瞰的かつ統合的に活用し、最先端研究が実践できる人材を育成する組織として、レーザー科学研究所附属マトリクス共創推進センターが、令和4年に設置されました。これを活用し研究力の強化とともに、「人材と知」の好循環システムをグローバルに発展させる新たな取り組みが行われています。
例えば、
北海道大学
帯広畜産大学
東北大学
弘前大学
筑波大学
群馬大学
千葉大学
東京大学
東京医科歯科大学
東京外国語大学
東京工業大学
一橋大学
新潟大学
富山大学
金沢大学
静岡大学
名古屋大学
京都大学
大阪大学
神戸大学
鳥取大学
岡山大学
広島大学
徳島大学
愛媛大学
高知大学
九州大学
佐賀大学
長崎大学
熊本大学
琉球大学