本研究所は、1986年に設立された「集積化システム研究センター」を前身として、35年以上にわたって最先端の半導体研究開発を行う国内センターとしての役割を担ってきました。また、2016年からは東京科学大学生体材料工学研究所、未来産業技術研究所及び静岡大学電子工学研究所とネットワーク型の共同利用・共同研究拠点「生体医歯工学共同研究拠点」として活動してきました。
近年、半導体分野の研究力向上・人材育成強化・産学連携強化が強く求められているため、2024年4月に本研究所を「ナノデバイス研究所」から「半導体産業技術研究所」に改組し、国内外の半導体産業・サプライチェーンを支える研究・人材育成機関を目指して、半導体デバイス・集積回路技術の研究・開発並びにバイオ・医療技術との融合研究を推進するとともに、産学連携活動を積極的に行い半導体デバイスによる新しい学術融合領域を開拓、半導体産業に関係する研究開発と人材育成に取り組んでいます。
シリコンカーバイド半導体を用いた中性子センサ等の研究を進めました(図1)。令和6年度は特にメモリーやイメージセンサの研究開発を進め、IEEE Electron Device Lett.誌やAPEX誌で発表し、また国際会議ICSCRM(米国ローリーで開催)で研究発表を行いました。
大腸拡大内視鏡画像データをもとに、AIを用いて病変の進行度を定量化し、医師の診断をサポートするシステムを開発しています。病変セグメンテーションモデルによって出力されたbounding boxの局所分類結果とそれらをまとめた全画面の分類結果を視覚的に提示するシステムを開発しました(図2)。内視鏡画像のJNET所見分類に対して、病理組織学診断結果と約87%、内視鏡専門医師の診断結果と約95%の一致を達成しました。
2023年3月に本研究所が中核となって産学連携組織「せとうち半導体共創コンソーシアム」(現在は「せとうち半導体コンソーシアム」に改称。)を設立しました。
コンソーシアムは、2025年4月現在、33団体(企業29社、2大学、2自治体、)及び国の機関(中国経産局)から構成され、本研究所を活動拠点として、我が国の半導体産業の再興とさらなる発展に貢献するため、先端エレクトロニクス研究(新素材・新デバイスの研究・開発、スマートファブに向けての研究・開発)の推進と半導体関連産業全体の次代を担う高度専門人材の育成事業(CMOSアドバンスドコース、CMOS実践プログラム)に取り組んでいます。
北海道大学
帯広畜産大学
東北大学
弘前大学
筑波大学
群馬大学
千葉大学
東京大学
東京外国語大学
東京科学大学
一橋大学
新潟大学
富山大学
金沢大学
信州大学
静岡大学
名古屋大学
京都大学
大阪大学
神戸大学
鳥取大学
岡山大学
広島大学
徳島大学
愛媛大学
高知大学
九州大学
佐賀大学
長崎大学
熊本大学
琉球大学