未来材料・システム研究所は、環境調和型で持続発展可能な省エネルギー・創エネルギーのための材料とシステム研究拠点として、エネルギーの生成・変換・貯蔵・伝送・消費の超高効率化に資する技術の創出に向けた研究を実施しています。未来エレクトロニクス集積研究センターでは、窒化ガリウム等のポストシリコン材料を用いたデバイスに代表される先端的エレクトロニクス研究を推進し、未来のエレクトロニクス産業の基盤の創成を目指しています。高度計測技術実践センターでは、電子顕微鏡観察など先端的な計測技術の開発と人材育成を行っています。材料創製部門では、省エネルギー、創エネルギーおよび環境保全に貢献する新奇材料の研究に取り組んでいます。システム創成部門では、環境調和型のエネルギー変換システム、電力供給システム、輸送・交通システム、防災・減災システムなどのスマート化などの研究を実施しています。
■ 触媒によるNOX(窒素酸化物)の浄化過程をミクロで可視化・解明
武藤俊介教授らの研究グループは、トヨタ自動車㈱、日本電子㈱との共同研究で、当研究所の反応科学超高圧走査透過型電子顕微鏡と四重極質量分析装置を組み合わせた装置を開発し、電子顕微鏡内で自動車の排気ガス浄化触媒の酸化還元反応の様子を原子レベルで記録すると同時に、触媒反応で生成・転換されるガスを実時間で検出、触媒反応の詳細を原子・分子レベルで明らかにすることに成功しました。本研究では、これまで誰も直接見ることのできなかった触媒反応を原子・分子の動きとしてとらえるとともに、生成される反応ガスを検出・分析することを可能としました。
https://www.imass.nagoya-u.ac.jp/research/20250318_muto.html
■ 溶かさない界面活性剤で極限薄膜材料を自在設計/多様なアモルファスナノシートの合成に成功
山本瑛祐助教と長田実教授らの研究グループは、従来は溶解させたまま活用する界面活性剤を金属イオンと共にあえて析出させて、固体の結晶として鋳型利用することで、多様なアモルファスナノシートの合成に成功しました。本技術で合成した新しい材料群は、二次元材料やアモルファス材料の新しい科学の潮流を切り開くことが期待されます。
https://www.imass.nagoya-u.ac.jp/research/20240808_imass.html
■ 窒化ガリウムへの原子層マグネシウム挿入による超格子形成を初観測
王 嘉YLC特任助教、天野浩教授らの研究グループは、窒化ガリウム(GaN)と金属マグネシウム(Mg)の簡単な熱反応により、独特な超格子構造が形成されることを明らかにしました。これは、初めて単原子層(二次元)の金属が半導体材料に挿入されたことを確認した例であり、半導体ドーピングと弾性力学に関する新たな洞察を提供しています。これにより、P型窒化ガリウムベースのデバイス(発光ダイオード、レーザーダイオード、および電力制御機器)の性能向上が期待され、幅広い分野への応用が見込まれます。
https://www.imass.nagoya-u.ac.jp/research/20240704_amano-honda.html
■「名古屋大学 夏のテクノロジーフェスティバル」を開催し、天野浩教授による特別講演会をはじめとして、小中高生向けの工作教室、中高生・一般の方々向けの技術講演会や施設見学、さらに工学系女子による座談会等の多彩なプログラムを行いました。
https://www.imass.nagoya-u.ac.jp/news_information/240828_techfes.html
■第6回エネルギーシステムシンポジウムを開催し、「エネルギーレジリエンスの最新動向と今後の展開」をテーマに、対面での講演会を行いました。
https://www.imass.nagoya-u.ac.jp/news_information/20250217.html
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