東京大学生産技術研究所(略称、生研)は、1949年に設置された国内最大規模の大学附置研究所です。現在は、およそ120の研究室を擁し、5研究部門、1客員部門、4寄付研究部門、5社会連携研究部門、大規模実験高度解析推進基盤、価値創造デザイン推進基盤、14センターにより構成されており、約400名の教職員、約900名の大学院学生・ポスドクを含め、総勢1,300名以上が、教育研究活動に従事しています。工学のほぼ全領域を包含する総合工学研究所また世界的中核研究所として、先端的な工学知を創造・発信するとともに、社会における様々な課題の解決や産業の創成に貢献し、数多くの分野融合かつ国際的な活動を組織的に展開してきました。これからも先端的な学術の創成と実践的な人材の育成を両輪として、広く国内外のパートナーと連携して工学の実践知を共創することを通じて、社会の活力創出に貢献して参ります。
生研の最近の大きな研究成果としては、以下が挙げられます。
「モノの学術」から、「コトの学術」への転換を牽引
従来の工学研究は、普遍的技術の創出を通して文明の進化と発展に貢献し、国家の経済力を高めるための手段でした。生研ではこれに加え、無二の価値創出を通して文化の涵養と洗練に貢献し、人類のwell-being(幸福)を追求することこそ「もしかする未来の工学」であると捉え、その牽引に努めています。
学内他部局と連携した、産学連携の実践
学内他部局と連携して、産業界との包括連携研究を実施しています。一例として、エネルギー・食糧セキュリティーなどの社会課題に貢献する研究を開始しました。また、学内の複数部局が横断的に連携する機構内に、新たに社会連携研究部門「データインフォームド都市・交通学」を設置し、実環境データに基づく知識体系の構築と持続可能な都市・交通の実現を目指しています。
科学と芸術が近くにある環境の実現
駒場Ⅱキャンパス内で定期的に、第一線で活躍する演奏家を招聘して音楽祭を開催し、異分野の研究者や芸術家、実務家等との交流の場としています。研究者の感性を育みつつ本質的、普遍的な価値を追求しています。
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