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未踏の領野に挑む、知の開拓者たち vol.04
日本企業復活のカギを握る
「プロファイリング」が生む新たなビジネス
神戸大学 経済経営研究所
附属企業資料総合センター長 伊藤 宗彦 教授

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この10年ほどの間に、企業の経営環境は大きな変化を遂げた。
戦後長らく日本経済を支えてきた「モノづくり」は、中国や韓国、台湾、インドなどのアジアの新興国に急激にシフト。その結果、「良い製品を効率的に生産すること」を競争力の源としてきた多くの日本企業が、グローバルな経済競争において苦戦を強いられている。
一方、世界のIT化を主導し、次々に新たなビジネスモデルを生み出すアップルやアマゾン、グーグルといったアメリカ企業は、莫大な収益を上げ続けている。そうした富の源泉となっているものが、膨大なデータを元に顧客一人ひとりに合わせてサービスを提供する「プロファイリング」の技術だ。
「企業競争力」をテーマに経営学の研究に取り組む神戸大学経済経営研究所附属企業資料総合センター長の伊藤宗彦教授は、この「プロファイリング」こそ、苦境にあえぐ多くの日本企業が、ひいては日本経済が復活するカギを握ると指摘する。
いま企業にはどのような経営のあり方が求められているのか――。
「日本の経営学が生まれた場」で、経営学の歴史を振り返りながら、伊藤教授に話を聞いた。

“日本初の国産コンピュータ”が眠る展示室

写真の建物は、神戸大学経済経営研究所(兼松記念館)。この建物の南隣、経営学研究科の本館前の石碑には、1946年8月の日付とともに、「わが国の経営学ここに生まれる」と刻まれている。

写真の建物は、神戸大学経済経営研究所(兼松記念館)。この建物の南隣、経営学研究科の本館前の石碑には、1946年8月の日付とともに、「わが国の経営学ここに生まれる」と刻まれている。

日本で初めての「経営学部」が設置された神戸大学。六甲山の麓に位置し、神戸の街並みと海を見下ろすキャンパスでは、昭和10年の開学当時に建てられた格式あるレンガ造りの複数の校舎が、今なお現役で使用されている。

そのうちの一つ、国の登録有形文化財にも指定されている兼松記念館の一角に、「経営機械化展示室」という部屋がある(冒頭のメイン画像の背景が、「経営機械化展示室」だ)。室内にはさまざまな古い装置が置かれているが、なかでも目立つのが、アップライトピアノを小ぶりにしたような、二台並んだ灰色と緑色の機械だ。
「これは鐘淵実業製のカードソーターと呼ばれる分類機です。もう一つはそのもとになったIBM製で、どちらも“パンチカードシステム”という事務処理機器の一部です。鐘淵製は現存する唯一の国産分類機で、“日本で初めて作られた国産コンピュータの原型”と言えるでしょう」(伊藤教授)

この展示室には日本のコンピュータ開発の歴史においても重要な資料が多数あることから、2013年には情報処理学会により「分散コンピュータ博物館」にも選出されている。それにしても、なぜ工学部や理学部ではなく、「経営学」の研究所に、コンピュータの原型が展示されているのだろうか。

経済活動と「計算」との密接な関係

神戸大学経済経営研究所の所長を勤める伊藤宗彦教授。「研究所内でホコリを被っていた機械の来歴を調べていくなかで、日本の経営機械化の歴史にとって非常に重要な資料であることがわかりました」と言う。

神戸大学経済経営研究所の附属企業資料総合センター長を勤める伊藤宗彦教授。「研究所内でホコリを被っていた機械の来歴を調べていくなかで、日本の経営機械化の歴史にとって非常に重要な資料であることがわかりました」と言う。

「その理由は、そもそも人間集団の生活の根本である“経済活動”が、その発祥のときから深く数学や計算の発展と結びついていたからです」と伊藤教授は言う。

太古の昔より、人類と計算の間には、切っても切れない関係があった。農業では穀物を収穫するための種まきの時期を知るために、人間は星空を観察し、月や太陽の動きを詳細に記録して、それを元に計算することで暦を作った。また巨大なピラミッドや神殿を建築する上でも、複雑な測量や構造の計算をすることが欠かせなかった。
時代が下り近代になると、人々の暮らしの中で、高度な計算や統計処理の必要性がさらに高まる。1880年、アメリカ合衆国は、流入し続ける移民と全国民の数を調査するため国勢調査を実施するも、手作業での集計活動は遅々として進まず、1880年に始めた集計が1889年になっても終わっていなかった。

「機械化展示室」に展示された2台のカードソーター。手前の緑色の機械が鐘淵実業製。太平洋戦争が始まって間もなく、日本軍がフィリピンのレイテ島で押収したIBM製のマシンを模して製作された。なお、「鐘淵実業」とは、後の「カネボウグループ(現・クラシエグループ)」に連なる一社。

「経営機械化展示室」に展示された2台のカードソーター。手前の緑色の機械が鐘淵実業製。太平洋戦争が始まって間もなく、日本軍がフィリピンのレイテ島で押収したIBM製のマシンを模して製作された。なお、「鐘淵実業」とは、後の「カネボウグループ(現・クラシエグループ)」に連なる一社。

そこに登場したのが、アメリカの統計学者で発明家のハーマン・ホレリス(1860-1929)が開発した「パンチカードシステム」である。
これを応用してホレリスは、1888年に紙の穴の位置によって電気的に情報を記録する装置を開発。生年月日や職業といった管理したい情報を一枚のカードに記録することで、高速で自動集計することが可能となり、それまで手作業で行われていた集計業務を10倍の速さで完了させたのである。
以降、欧米では政府や企業の扱う情報が膨大になるにつれ、事務作業にパンチカードシステムは欠かせない存在となっていった。パンチカードシステムを販売するため、ホレリスが1896年に立ち上げた会社は成長を続け、1911年には、同社をはじめ、3社の合併によりひとつの会社が設立される。その会社は、1924年に「IBM」と社名を変え、世界のコンピュータ産業を黎明期から現在に至るまで牽引し続けている。

神戸大学が生んだ日本の「経営学の父」

「機械化展示室」には、2台のカードソーターの他にも、日本のOA(オフィス・オートメーション)の黎明期に企業で活躍したさまざまな機器が展示されている。

「経営機械化展示室」には、2台のカードソーターの他にも、日本のOA(オフィス・オートメーション)の黎明期に企業で活躍したさまざまな機器が展示されている。

「そのパンチカードシステムを大学で日本に初めて導入したのが、ここ神戸大学経済経営研究所の前身・経営機械化研究所の初代所長を務めた、平井泰太郎教授でした。平井教授は、日本で最初に経営学を学問として体系づけた“日本の経営学の父”として知られる人物です。太平洋戦争の前に欧米を視察した平井教授は、ドイツやアメリカの企業が生産管理にパンチカードシステムを導入しているのを見て、『日本も経営の機械化をいち早く進めるべきだ』と考えて、研究のために昭和16(1941)年、日本ワットソン統計会計機械会社(現IBM日本法人)から神戸大学への無償貸与を実現させたのです」

だが奇しくも同じ年、日米間で太平洋戦争が勃発。日本の軍部は航空機や戦車などの製造現場での生産管理のために、パンチカードシステムを独自開発することを決定し、平井教授にIBM製品を模して作ることを依頼した。「経営機械化展示室」にあるカードソーターは、このとき平井教授が主導して鐘淵実業とともに製作した装置の一部である。

「平井教授が日本に導入した経営の機械管理、すなわち『機械によって情報を整理統合して、経営判断に活かす』という考え方は、現在のコンピュータを活用した経営工学の先駆けと見なせます」と、伊藤教授は歴史を振り返る。

ビッグデータを活用するアメリカの先進企業

情報処理技術の発展は、企業活動における数々のイノベーションを生み出してきた。トヨタ自動車のカンバン方式に代表される生産管理の手法や、コンビニやスーパーのPOSレジシステムなどが、その代表例である。
そして現在、もっとも注目が集まっているのが、コンピュータによって膨大な量のマーケティングデータを解析し、経営戦略などの構築に活かす「ビッグデータ」と呼ばれる概念である。ビッグデータの利用は、防犯ビデオの解析や、新しい薬の開発、災害被害の軽減予測まで、あらゆる分野で検討と実践が始まっているが、その先頭を走るのがアメリカのIT企業だ。
たとえば世界最大のネット通販企業、アマゾン・ドット・コムでは、顧客一人ひとりの購買データを集積することで、非常に精度の高いリコメンデーション・システムを実現させている。「この商品を買った人は、こんな商品も買っています」とアマゾンからおすすめされ、それが自分の好みにピッタリだったことに驚いた経験がある人は少なくないだろう。

「そうした購買データから顧客一人ひとりの人物像を特定していくことを『プロファイリング』と言います。どんな趣味を持っていて、何を好み、どういうライフスタイルを送っているか――。我々の知らない間に企業側にデータが取られ、解析されているわけです。こうした手法はインターネット広告にも近年さかんに使われており、検索したワードに関連する商品の広告が自動的に表示されるようにもなっています。経済や経営に、コンピュータを使ったデータ分析は今後ますます活用されていくことは間違いなく、そのため我々経済経営研究所にとっても重要な研究テーマとなっているのです」

研究室で、伊藤教授の研究室に属する大学院生たちと。「近年では中国をはじめアジア各国からビジネスを学びに来日する留学生が増えています」

研究室で、伊藤教授の研究室に属する大学院生たちと。「近年では中国をはじめアジア各国からビジネスを学びに来日する留学生が増えています」

モノづくり企業から総合サービス企業へ

「経済経営研究所」の資料室には、戦前の日本の紡績産業をリードした鐘淵紡績(後のカネボウグループ、現・クラシエグループ)の創業から、1990年に粉飾決算により解散するまでの会社の全資料が揃っている。「世界的に見ても、近代的な企業が発生したときから、消滅するまでの資料をここまで揃えている研究所は、他にもないはずです」。資料センターでは資料をデジタル化し、データベース化を進めている。

「経済経営研究所」の資料室には、戦前の日本の紡績産業をリードした鐘淵紡績(後のカネボウグループ、現・クラシエグループ)の創業から、1990年に粉飾決算により解散するまでの会社の原資料が揃っている。
「世界的に見ても、近代的な企業が発生したときから、消滅するまでの資料をここまで揃えている研究所は、他にもないはずです」。資料センターでは資料をデジタル化し、データベース化を進めている。

プロファイリングと同時に、伊藤教授が注目しているのが、「産業のサービス化」だ。「単純にモノを作るだけでなく、それを使うユーザーの状況や心理を先回りして、総合的なサービスを提供できる会社だけが、これからの時代を牽引していくことになるでしょう」と伊藤教授は言う。

たとえばイギリスのロールス・ロイス社は、高品質の飛行機のエンジンを作る技術を持っているが、現在では、エンジンそのものを販売するビジネスは激減し、「飛行時間あたりでエンジンを貸し出す」というビジネスが業績を伸ばしている。航空機メーカーと連携してJALやANAといった航空会社に自社のエンジンを積んだ飛行機を貸与し、その飛行機が飛んでいる時間の分だけ料金を徴収するのである。その間の運行状況やエンジンの使用状況をモニタリングし、何かおかしな予兆があれば、飛行機の行き先で待ち構えて検査・修理を行う。

「飛行機を一機購入すれば、その機体を20年ほど使います。機体そのものもたいへん高額ですが、実はその購入費用よりも、それを動かすために必要な、何十人ものパイロットや操縦士の育成、定期的に必要なメンテナンス費用といった付帯的なコストのほうが、トータルすれば高額になるのです。購入側からすれば、機体を売ったらそれきりのメーカーより、後々の付帯業務まできちんとサポートしてくれるメーカーのほうが、安心して購入できますよね。こうした“サービスこそが競争力となる”という考え方が、重工業メーカーが作るプラントや大型の工作機械といった高額のモノの販売にも、浸透しつつあるのです」
なお、「ロールス・ロイス」のブランドは高級車で有名だが、ドイツの自動車メーカー「BMW」傘下で同ブランド名を冠した高級車が製造・販売されている。

「強み」に特化し業績を伸ばす企業たち

伊藤教授はこうした「モノづくりのサービス化」に注力する企業に注目し、研究を続ける。その中には、地方に本社をおきながら大きな利益を上げている会社が複数ある。その一つが伊丹にある松谷化学工業という会社だ。松谷化学工業はもともと澱粉のメーカーだが、現在その主力製品となっているのが、「太りにくいコーラやビール」の成分として話題の「難消化性デキストリン」という植物繊維で、同社はその国内市場をほぼ独占している。
「難消化性デキストリンは『特定保険用食材(通称トクホ)』の認可を厚労省から受けており、最近では飲み物だけでなくカップラーメンやお菓子など、さまざまな食品に使われています。松谷化学工業は、お茶やコーラ、麺類など、食品別に、どういう配合で難消化性デキストリンを配合すればもっとも味が良くなるかという、『レシピ』を独自に開発して持っているのです。食品にとってもっとも重要なのは『味』です。いくら健康に良くても、味がまずくては誰も買ってくれません。食品メーカーからすれば、自分たちでイチから研究開発するより、松谷化学工業からレシピごと購入したほうが、ずっと早く低コストで新商品を開発できる。つまり難消化性デキストリンに付帯するレシピこそが、松谷化学工業の『強み』となっているんです」
こうした会社は他にもある。大阪に本社がある不二製油という会社は、日本のどの菓子メーカーにも引けをとらないほどに美味しいチョコレートを作るノウハウを持っている。にもかかわらず、自分たちで商品を開発し販売しようとはしない。菓子メーカーから依頼を受け、オーダーに沿って最適なレシピの提供を続けることが、自分たちの価値を最大化すると考えているのである。

戦前に鐘淵実業(現・クラシエグループ)が勤続30年の社員に贈与していた銀杯と、鐘淵実業が日本の企業で初めてBtoB(企業間取引)で取引先に配った販促品、この他にも、戦時中の物資不足のときにヤツメウナギの革で作った工場作業員用のサンダルなど、貴重な資料が数多く収蔵されている。

戦前に鐘淵実業(現・クラシエグループ)が勤続30年の社員に贈与していた銀杯と、鐘淵実業が日本の企業で初めてBtoB(企業間取引)で取引先に配った販促品、この他にも、戦時中の物資不足のときにメクラウナギの革で作った工場作業員用のスリッパなど、貴重な資料が数多く収蔵されている。

未来のニーズから逆算するモノづくり

希少資料を扱う伊藤教授。企業経営の“今”を知るには、“歴史”を踏まえた視点が不可欠だ。

希少資料を扱う伊藤教授。企業経営の“今”を知るには、“歴史”を踏まえた視点が不可欠だ。

「モノづくりのサービス化においても、基本となるのが、先ほど申し上げた“顧客のプロファイリング”です。お客さんが何を欲しがっていて、これからどんなビジネスを展開していこうとしているのか。どんな課題を抱えていて、その解決に何を必要としているのか。顧客自身も意識化できていないことを、先回りして提案するからこそ、大きな収益に結びつくのです」
個人を相手とするビジネスにおいても、“プロファイリング”はますます進行していくと伊藤教授は予測する。

「2014年にアップルは“アップルウォッチ”の販売を始めましたが、その目的の一つに“個人の健康に関するデータ”の収集があることは明らかです。個々人の健康データを一手に集め、それを保険や医療サービスにつなげていくといった未来を構想していることが容易に想像できます。いずれ生まれた時からの病院の診察カルテの履歴や、自分のゲノム情報を持ち歩く時代が当たり前のようにやってくるでしょう。そうしたときに、どういうビジネスやサービスが可能か、日本の企業も考えて先回りして準備する必要があるでしょう」

「モノづくり」をビジネスの起点とするのではなく、「やがて実現するだろう未来から逆算してモノを作る」ことが、今の日本のメーカーには求められているのである。

研究成果を社会のイノベーションへとつなげるために

伊藤教授はもともと名古屋大学の工学部で、バイオテクノロジーを学び、卒業後に松下電工(現・パナソニック)でテクノロジー・マネジメントの仕事についた。その経験を通じて、「イノベーションは製品から生まれるものではなく、社会のニーズから生まれる」と考えるようになった。

現在、神戸大学のMBAで社会人学生を指導しながら、日本国内外のさまざまな企業・組織のイノベーションの研究を続ける。その対象領域は企業だけでなく、京都の祇園の人材育成システムから、フランスのワインのシャトーにまで及ぶ。そこで得られた知見を、さまざまな形で社会にフィードバックする試みも積極的に続けている。

歴史を感じさせる、神戸大学経営学研究科本館内の階段にて。

歴史を感じさせる、神戸大学経済経営研究所(兼松記念館)内の階段にて。

「経営学の研究者にとって、研究成果を社会に還元するという意味においても、企業とのコミュニケーションは必須です。神戸大学のMBAコースには多種多様な企業や組織で働く人々が通っています。社会人学生たちと日常的にさまざまなディスカッションを行っていますが、得た知識を持ち帰ってもらい、業務でイノベーションを生み出すきっかけとして欲しいと願っています。同じ情報を入手しても、『自社の業務に活かせるのでは』と考える企業と、『うちには関係ない』と捨ててしまう企業がありますが、イノベーションのカギは、どこに眠っているかわかりません。研究を通じて、日本の企業の産業競争力を高めることに、少しでも貢献できたら嬉しいですね」

社会が動いている限り、企業経営のあり方も変わり続ける。伊藤教授の眼差しは、経営学のその先の、社会に向けられている。

伊藤 宗彦(いとう むねひこ)
神戸大学 経済経営研究所
附属企業資料総合センター長 教授
1957年京都市生まれ。1979年名古屋大学工学部卒業後、松下電工株式会社に入社。テクノロジー・マネジメント業務を経て、2003年神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了、同大学経済経営研究所の准教授に就任。現在、神戸大学経済経営研究所教授。博士(商学)。専門は技術経営、製品開発論、イノベーション論。

神戸大学経済経営研究所

大正8年(1919年)の神戸高等商業学校商業研究所の創設を起源とし、我が国の社会科学系の国立大学附置研究所として、最も古い90年余りの歴史を持つ。主な研究テーマとして、「多様性の下におけるグローバル経済の発展」「グローバル金融とマクロ経済動学」「日本企業のイノベーションと国際競争力」「会計制度の理論と実証」などの重点課題に取り組むと同時に、産官の連携活動を通じた社会貢献も積極的に行う。
附属の「企業資料総合センター」は、さまざまな企業の財務諸表、年次報告書、社史など国内有数の資料を収集を進め、兼松商店(現・兼松株式会社)や鐘紡などの歴史的な企業の原資料も所蔵し、研究目的の利用に供している。

【取材・文:大越裕 / 撮影:楠本涼】

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