「国立大学附置研究所・センター会議」の2025年度会長を務めることになった、京都大学数理解析研究所の大木谷耕司と申します。就任にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
本会議は、国立大学が法人化された平成16年度(2004年度)に「文部科学省所轄並びに国立大学附置研究所会議」を継承して発足しました。2025年4月現在、全国の35国立大学法人に設置された110の附置研究所と研究センターで構成されています。
国立大学の附置研究所およびセンターは、それぞれが日本の学術研究の様々な分野をリードすることを使命として、先端的な研究課題や多様な学際的研究、長期的な視野に基づく基礎研究などに取り組んでいます。また、その多くが共同利用・共同研究拠点として、国内外の研究者コミュニティに開かれた研究支援体制を整備し、研究の基盤ならびに共同研究の機会を提供することによって、個々の大学の枠を超えてわが国の学術研究を支えています。さらに、先端研究の場を学生や若手研究者に積極的に開放し、次世代研究者の育成にも大いに貢献しています。
本会議はこれまで、わが国の学術研究の発展に資する重要な提言や要望を発信し続けてきました。また、各研究所・センターのユニークな研究活動をウェブサイト等で紹介するとともに、公開シンポジウムを開催することによって情報発信にも力を入れています。今後もさらに「研究活動の見える化」を推進することにより、附置研究所・センターが担っているそれぞれの学問分野における研究の動向を、広く皆様に知っていただきたいと考えています。
私たちは、附置研究所・センターがわが国の学術研究の中核としての役割を担っていることを強く認識し、引き続きその発展に貢献したいと思います。皆様の一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
令和7年度会長
京都大学 数理解析研究所
大木谷 耕司 所長